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かかりつけ薬剤師ではなく、かかりつけ薬局に
今回はSNSで目にしましたchange.orgのキャンペーン「かかりつけ薬剤師ではなくかかりつけ薬局に」という話題について感じた違和感について書こうと思います。
キャンペーン · 「かかりつけ薬剤師」→「かかりつけ薬局」への変更を訴えよう! · Change.org
発起人はハッピーファーマシストという薬剤師向けのWEBサイトを運営している鈴木唯史さんですね。
厚生労働省の薬剤師名簿を見る限りでは、鈴木さんは薬剤師ではなさそうですね。
何故このように呼びかけたの?
何故、かかりつけ薬剤師ではなく、かかりつけ薬局へ変えましょうと呼びかけたかというと、ハッピーファーマシストの記事の中で薬剤師100人へのアンケート結果で、現状のかかりつけ薬剤師制度では以下のような問題点が浮かび上がってきたからですね。
- 一人の薬剤師が24時間体制で患者さんの対応をしなければならない負担
- 薬剤師の個人情報を患者に伝えなければいけないので、ストーカー被害
現状のかかりつけ薬剤師制度には、上記の問題点があるため、かかりつけ薬局へ名称をかえれば解決できるのではないかとのことです。
このchange.orgの内容で気になった点
さて、ここからは本題にはいっていきます。さて、今回のこのchange.orgのキャンペーンなんですが、私がフォローしている薬剤師の方も「そうだ、そうだ」という意見を目にしましたが、私は天邪鬼なのか性格が悪いせいか気になる点がいくつかありました。
そもそものアンケート100人のデータの信憑性が…
今回の「かかりつけ薬剤師」→「かかりつけ薬局」への変更を!というキャンペーンの発端となった薬剤師100人のアンケートっていうのがどういった薬剤師を対象にしているのか、本当に薬剤師が回答したのか不明です。
そのようなデータにもかかわらず、今のかかりつけ薬剤師制度には反対の薬剤師が多いといった解釈をしているのも気になります。
るるーしゅ
どういった集団なのか不明なデータを一般化しようとするのは、注意が必要だと思う
挙げている問題はかかりつけ薬局にしなければ解決できないのか?
続いて、気になったのが、アンケートから見えてきたかかりつけ薬剤師制度の問題点なのですが、かかりつけ薬局にしなければ解決できないのでしょうか?
かかりつけ薬剤師の算定要件について、該当する部分は以下のように記載されています。
患者から24時間相談に応じる体制をとり、開局時間外の連絡先を伝えるとともに、勤務表を作成して患者に渡すこと。この場合において、当該薬局のかかりつけ薬剤師以外の別の保険薬剤師が相談等に対応する場合があるときは、その旨を患者にあらかじめ説明するとともに、当該保険薬剤師の連絡先を患者に伝えることにより、当該薬局の別の保険薬剤師が対応しても差し支えない。
令和2年度の改定で、やむを得ない事由以外でも他の薬剤師が対応してかまわないと変更されています(ちゃんと事前に説明した上ですけどね)
るるーしゅ
患者さんに個人情報を渡しているってのが、どのことか分からないけど、薬局によっては自分の個人携帯の番号教えてたりするのかな?
というわけで…
今回の「かかりつけ薬剤師ではなくかかりつけ薬局に」というchange.orgに関しては、データから結論への道筋が論理的ではないと感じました。
つまり・・・
ではありませんよね。だって制度では、一人で24時間対応する必要はないよと記載されているわけですから。
言うまでもなく、クソなのは一人で24時間対応させたり、時間外対応用の携帯電話も用意しない会社です。
このように感じます。
るるーしゅ
もし本当にやっている薬局あるなら、しっかりと話し合ったほうがいいですし、難しいなら早めに職場を変えることをオススメします
今回のロジックで、厚生労働大臣、中央社会保険医療協議会、日本薬剤師会などに声をあげるのは、個人的にオススメできません。むしろ、逆効果になるのでは?と思ったりもします。
とはいえ、かかりつけ薬剤師ではなくかかりつけ薬局にしたいという意見も分かりますので、声をあげるならもう少し道筋をしっかり立てて行動したほうがいいのではないかと思います。
私はかかりつけ薬剤師制度をどう思っているか?
最後に私はかかりつけ薬剤師派か、かかりつけ薬局派のどっちなのかについて記載します。
私のブログを以前から読んでくれていた人は覚えているかもしれませんが2016年にこんな4コマを書いています。
ヒポクラテスが言っていたように
その患者がどんな病気にかかっているかより、どんな患者なのか知ることのほうが大切だよね
と、私自身は思っています。
かかりつけ薬剤師を中心としてサポートできる薬局こそがかかりつけ薬局じゃないかなと思いますがいかがですかね?
るるーしゅ
かかりつけ薬剤師制度に問題があるのは知っているけど、それでもかかりつけ薬剤師をすすめていく方向は間違ってはいないと思う。
(細かい私の頭の中身はそのうち書きます)