今回は男性の育児休暇の重要性について先日の医療薬学会のシンポジウムで考えるきっかけになったので少し内容をまとめたいと思います。
これから子どもをもつ予定の男性薬剤師や男性薬学生は本内容を踏まえて職場選びの参考にしていただければと思うのと、その他の方々は、男性が育児休暇を取るのを当たり前にするのを手助けしてほしいなと思います。

るるーしゅ
私も微力を尽くして、男性の育児休暇取得を当たり前にしたいと思います。
目次
妊産婦の死因の1位が自殺?
では何故、男性の育児休暇取得を当たり前にしていきたいかというと、妊産婦の死因の1位が自殺というデータがでているからです。

ただこの自殺が妊産婦の死因の主要というのは日本だけではなく、アメリカでも同様のようです。(参考:Suicidal Risk During Pregnancy, After Childbirth on the Rise)
これは「自分は大丈夫」という女性ほど自分で抱え込んでしまう可能性があるので注意しましょう。

るるーしゅ
ホルモンバランスの乱れによって誰にでも起こりうることなんですね…
産後うつに効果的な予防は?

産後うつの予防に効果的な取り組みはこの2つしかないと紹介されていました。
- 睡眠時間をしっかりとること
- 朝日を浴びること
はい、この2つを実施するためには赤ちゃんの夜泣き対応を男性がする必要があります。ただやっぱり翌日、男性に仕事があったりするとなかなか夜泣き対応を任せるのは難しいと思います。

るるーしゅ
・・・私も全然できていませんでした。
というわけでこれから子どもをもつ方は、「今の職場で育児休暇とれるかな?」と考えていただきたいですし、私のようにもう子どもをもつような年齢ではないし、自分をとってこないで運よく何とかなっている人たちは是非とも「育児休暇取るのが普通だよ」と背中を押す役目をしてほしいなと思います。
2022年の4月以降、意向確認の声掛けなどが義務化されますが、「俺たちの時代はこうだった。だから~」みたいなタイプのクソ野郎がいると、この男性の育児休暇取得がすすまないと思います。
取るだけ育休にも注意
今回の記事を読んだ男性諸君は、パートナーの出産の際に育児休暇を取得すると思いますが、取るだけ育休にも注意する必要があります。
会社の制度や風潮から育休をとったものの、育児・家事を担う意識が低いと、パートナーはあなたの分の食事を作る手間が増えただけってことにもなりかねません。

るるーしゅ
この記事を私の妻が読んだら、「お前のどの口が言うんだ?」と発狂すると思います…
皆さんはしっかりやりましょうマジで。
大手の男性育児休暇の取得割合を調べてみる
大手チェーン薬局は、子育てサポート企業認定マークのくるみんやプラチナくるみんを取得していることも多いので実際にどれくらい男性の育児休暇が取得しているのか調べてみようと思います。
日本調剤
日本調剤はくるみん認定を2021年から取得していますが、男性の育児休暇はのっていませんでした。
ただ一月当たりの労働者の平均残業時間 正社員薬剤師 20.6時間というのを目にして、「多すぎじゃない?」となりました。また残業に対する取り組みとして、以下が紹介されていました。

るるーしゅ
平均で20時間はやばいと思いますよ。ここでは働けないなとすぐ思いました
アインファーマシーズ
アインも日本調剤同様にくるみん取得していますね。
男性の育児休暇取得率は27.0%と日本の平均超えていますね(13%くらい)ちなみに月の残業時間の平均は5.3時間と普通ですね。
ウエルシア薬局
つづいてドラッグストアにいきますが、まずはウエルシア薬局です。ウエルシアはくるみんも取得しておらず、企業ページにも男性の育児休暇取得については記載ありません。よって不明ですね。
あっウエルシア薬局は月の平均残業時間16.8時間だそうです。けっこう多いですね。
スギ薬局
スギ薬局は、くるみんの上のプラチナくるみんを取得していますね。そして男性の育児休暇取得率は27.9%です。また月の残業時間の平均は4時間程度です。

るるーしゅ
同じような大手でも、公開されているデータ見ると
調剤チェーンはアイン>日本調剤
ドラッグストアはスギ薬局>ウエルシア薬局
という印象もってしまいますね。
最後に
今回は男性の方も育児休暇をとることを当たり前にしていこう!そのためにはみんな一人一人協力してほしいなと思います。
薬学生のみんなは、男性の育児休暇取得について聞いてみたりするといいかもしれませんね。
もし今の職場で、育児休暇が難しい場合は頑張ってファーストペンギンになるか、潔く転職したほうがいいかを考えてみてもいいかもしれないです。医療薬のシンポジウムの中でも、自分のキャリアを考えるきっかけになった人が多いことが紹介されていました。
1位マイナビ薬剤師(https://pharma.mynavi.jp/)
優良事業者取得プライバシーマーク派遣×キャリア相談
2位ファルマスタッフ(https://www.38-8931.com/)
優良事業者取得プライバシーマーク派遣◎キャリア相談
男性の育児休暇について前向きに考えることができない(古い価値観)組織が、今後大きく成長していくとは思えないので、これを機に見限るのもおかしい考えではないと思います。

るるーしゅ
ただ若手薬剤師を失望させないように、われわれオッサン薬剤師は以下のこととかできないですかね?
- 育児休暇を取ることがこれからは当たり前といことを日々口にして、育児休暇をとらせる空気をつくる。
- スギ薬局など伸びている企業は、組織全体で男性の育児休暇を応援していることを管理職クラスに言う。そして従業員満足度が低い組織が顧客満足度を高められるわけがないじゃんと管理職クラスにねちねち言う。