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3年以内で転職するメリット・デメリット
石の上にも三年
この諺にもある通り、入社した会社に不満があっても、「とりあえず3年」働いてから転職を考えようと思う方って結構多いと思います、わたしも新卒で入った薬局ではこう思ってました。
ただ現状、若手の薬剤師の方に「転職するには3年は我慢したほうがいいですか?」と聞かれたら、今のわたしならこう答えます。
時と場合によるから、一概には言えない
3年以内に転職するメリットとデメリットを天秤にかけて、メリットのほうが上回っていれば問題ありません。しかし、このあたりは個々によって捉え方が異なるかと思います。
今回は3年以内に転職するメリットとデメリットについて紹介しますので、それを自分のこれからの薬剤師人生に当てはめた場合、どうなのか考えてみるといいと思います。
自分一人で考えるのが難しい場合は以下の記事も参考にしてみてください。
(参考:今すぐ薬剤師はキャリアビジョンを考える必要がある理由)
3年以内に転職するメリット
それではまずは、メリットについてです。これは3年目に限ったことではなく、一般的に転職する上でのメリットです。
今の現状での不満から解放される(かも)
まず、一番大きいのは、今の職場に抱いているマイナス感情から解き放たれることです。人間はどうしてもプラス感情よりマイナス感情のほうが影響力が大きいです。
例えば1日50人に服薬指導して49人に「いつもありがとう」と笑顔で言われても、1人に文句を言われたりするとずっと後にひいたりしますよね…
また昇給よりも減給のほうがダメージ大きいですし、同期の特定の人より仕事ができると思っているのに、給与や評価が低いことが分かったら、会社に不満持ちますよね…
また、これから薬剤師過剰時代になるにあたって、その職場で働き続けることで将来、薬剤師として淘汰されないか不安というケースも多いと思います。
これに関しては、「他者に頼るな、自分で頑張れ」という意見もあるかもしれませんが、やはり身近に尊敬できる指導者がいるほうが有利だと思います。
内定者への手紙 最強の文章化術の中でも、仕事ができるようになるには仕事ができる人・自分より高い視座を持つ人とまず仕事をするということが紹介されています。
また同書籍の中では、そもそも仕事は、できる限り40代までに「業界のTOP1%の人と働く経験」を積んだほうがいい。業界には必ずTOP1%と呼ばれる人がいる。彼らと働き、仕事の質とスタンス、この2つを間近で見たほうがいい。そして、その理由はあなたの「解釈できる幅を広げること」にある。ということも書かれています。
これは私も痛感してて、医学論文を読んでいても、どう解釈するかはやはりTOP層の人のスタンスで勉強させてもらうことが多いです。
「“目”より先に“手”が肥えることはない」
良し悪しを見抜く“目”を養わねば、作品を生み出す“手”の成長は望めない。表現者の間でよく使われる文句。
これはあらゆる専門に共通し、“目”の良い者の上達速度は、そうでない者のそれを遥かに凌駕する。
週刊少年ジャンプ 呪術廻戦 第37話より
上記は、わたしが最近、新人指導に使用しているものです。歳を重ねるごとに色々と聞けなくなってくるものです。(こうして、そんなことも知らないんですか?レベルの中堅~ベテランが増えてきています…)
ネガティブな先入観を持たれる(かも)
つづいてデメリットについてです。まずは、1人前にもなっていないのに何故、転職しようと思うのか?コミュニケーションや人間性に問題でもあるのではないか?という先入観を持たれる可能性があります。
転職する上で、それ相応の理由があれば、問題ないことがほとんどですが、薬剤師の業界での経営者はそういう古い考え方の人もいますので、そのあたりは注意が必要です。
つづいて転職する上でのメリットで、交友関係の幅が広がるというのがありますが、3年以内の転職ですと転職前での交友関係が切れてしまうことが多いと思います。(これは個々によってはメリットなんでしょうが)
結論としては…
しっかりと自分のキャリアを考えたうえでなら、3年以内の転職は全然ありだと思います。私なら3年以内に転職する奴は信用できん!みたいなことをいう経営者のところでは働かないから気にしません。
とはいえ、売り手市場から買い手市場へシフトしているため、自分の市場価値(容姿なども)を意識して、そういう価値観で評価されることもあるから、今の職場で3年は頑張ろうという考えもありだと思います。
しがみつく薬剤師にならないように
今後は、個々の薬剤師の能力が評価される時代がやってきます。20代は経験不足であっても、高い成長意欲をこれまでの行動で示すことが出来れば、将来性を買ってもらえるケースも多いですが、30代は即戦力が求められるケースが圧倒的です。
自らのキャリアビジョンに関しては、できるだけ早く見つけておいたほうがより有利になります。就職先の選定はもちろん、日々の行動や視点が変わるためです。同じ体験をし、同じものを見ていても、得られるものには違いがあります。
自分自身がこれまでに得たものを活かすためにも、ぜひそうした視点を早い段階からもつようにしてください
~令和時代 薬剤師生き残りの処方箋より~
転職で失敗しないように
将来を見据えて、転職しようと決意した方たちへ注意喚起です。まずは心に余裕があるときから動き始めましょう。
会社へのマイナス感情が増えてきて、あと1個、2個きたらもう辞めたほうがいいなという時点で動き始めましょう。最終局面になった時点で、探そうとすると転職することが目的になってしまい、また雇用のミスマッチにつながってしまうことも少なくありません。
つづいて雇用条件の相違ですね。見込み年収が残業代(月10時間)であったのに店舗異動で残業時間の変更や休日の変更など、また住宅手当や扶養手当などが思ってたのと違うということはあります。
こういったところは、ちゃんと確認することに尽きるかと思いますが、まぁ見逃しなどで不安があるかたは素直に転職エージェントにお願いしましょう。
最後に、転職先の将来性ですね。個人薬局や小規模チェーンの数は減ってきていて、この薬局業界、再編してきています。コンビニがセブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、デイリーヤマザキとなっているように薬局業界も再編されていきます。
大手にいれば安心というわけではありませんが、職場がなくなってしまえば路頭に迷う羽目になりますので、難しいと思いますが意識してみましょう。
るるーしゅ
転職エージェント利用するのではなく、自分の足で見つける!という見解の人もいますが、その薬局の将来性などを考慮すると、転職エージェントの利用が無難かなと思います…
オススメの転職サイト
- ファルマスタッフ
待遇や年収を優先的に考慮して、多数の薬局やDgsの求人から選びたいときは、ファルマスタッフがおすすめです。その強みは全国、都市部から地方まで対応している点にあります。
あなたの希望条件に一致する求人をコンサルタントが見つけてくれるので、薬剤師の方々が転職活動で良い条件を少しでも見つけるのに役立つでしょう。
ファルマスタッフは、求人情報を紹介するだけではなく、キャリアの相談にものってくれますので、会社へのマイナス感情が多い場合は相談してみてはいかがでしょうか。(利用は無料です)
またもう少し詳細に薬剤師の転職の記事も書いていますので参考にしてみてください。