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敷地内薬局の逆インセンティブ問題について考えてみる

今回は敷地内薬局の逆インセンティブへの対応を考えてみたいと思います。

一番左が特定の病院からの処方箋に依存しない薬局、真ん中が特定の病院の処方箋をメインで受ける薬局、一番右が病院の敷地内薬局です。

日本が目指している医薬分業の形は一番左のような薬局ですが、患者目線で考えると利便性や値段も安いことから敷地内薬局門前薬局を利用してしまうのも無理がないかと思います。

基本料の種類点数
調剤基本料142点(420円)
調剤基本料226点(260円)
調剤基本料3イ21点(210円)
調剤基本料3ロ16点(160円)
特別調剤基本料9点(90円)
るるーしゅ

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うむ、何かいい案ないかな~

令和3年8月に出た選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集で「これアリかも?」というのがでていましたので紹介します。

敷地内薬局での調剤

敷地内薬局は患者のための薬局ビジョンに示された「立地から地域へ」の思想と逆行する仕組みである。調剤報酬を減額するなどの措置が取られているが、この施策が逆に「患者負担が安い薬局」を生み出し、患者を誘導している。
患者負担の差異により地域医療のあるべき姿とはかけ離れた薬局の利用を推進することにつながっており、その患者負担の差異を是正するため、選定療養の導入が必要と考える。敷地内薬局利用料として、患者から一定額を徴収することで、敷地内ではない(患者のための薬局ビジョンで示された目指すべき姿の)地域の薬局を利用した場合の一部負担金との差異を解消する、もしくは高額になるように金額を設定する。
本件の趣旨を考慮し薬局がこの費用を「徴収することができる」ではなく「徴収しなければならない」とする必要があると考える。

これはいい案かなと思いますが、まだ利便性でアドバンテージがありますのでそこまで減らないような気もしますし、そうなると敷地内薬局は定額負担分ウハウハになってしまって、「なんだかな~」って感じですよね。

なんかもっといい案ないかなと思ってたら財務省がいい案を出してくれていましたね。

上記は、大病院における紹介状なしの患者の定額負担の拡大についてですが敷地内薬局にも同様のことができるといいのではと思います。

基本料1は定額負担なし、基本料2は定額負担200円、基本料3は定額負担300円、特別調剤基本料は定額負担500円を全体から控除して自己負担するみたいなやつです。

上記の事例をもとに計算してみます。

薬剤料250点、薬歴管理料43点とした場合の各基本料別の自己負担額(3割)の計算です。

基本料1の場合
  • 調剤基本料:42点
  • 薬剤料:250点
  • 薬歴管理料:43点

合計335点(3350円)→3割負担額1010円

基本料2の場合
  • 調剤基本料:26点
  • 薬剤料:250点
  • 薬歴管理料:43点
  • 定額負担:-20点

合計299点(2990円)→自己負担額900円+定額負担200円

患者が支払う額1100円(基本料1と比較し90円マイナス)
保険分2090円

基本料3イの場合
  • 調剤基本料:21点
  • 薬剤料:250点
  • 薬歴管理料:43点
  • 定額負担:-30点

合計284点(2840円)→自己負担額850円+定額負担300円

患者が支払う額1150円(基本料1と比較し140円マイナス)
保険分1990円

特別調剤基本料の場合
  • 調剤基本料:9点
  • 薬剤料:250点
  • 薬歴管理料:43点
  • 定額負担:-50点

合計252点(2520円)→自己負担額760円+定額負担500円

患者が支払う額1260円(基本料1と比較し250円マイナス)
保険分1760円

定額負担の金額についてはこの額じゃなくてもいいけど、患者が薬局の基本料の値段で選ぶというのは違うな~と思いますので反対しないので是非ともこの方向ですすめていってください。

るるーしゅ

るるーしゅ

ついでにかかりつけ薬剤師指導料についてもこの考え方を採用してほしいです。(かかりつけ薬局にする必要がありますが)

ちなみに私、別に敷地内薬局がダメとは思っていないです。もちろん日本の医薬分業の求める方向とは違うと思いますが現状、大病院のレベルの高い処方箋が敷地内や門前ではなく、地域に急に飛んでいっても対応難しいと思うんですよね…

あと求められている薬局ではないというなら敷地内薬局以外もあると思うのでその辺にも言及しないとダブスタっぽくて嫌なんです。

と、ちょっと今回の内容とはずれそうなので気になる方は下記を読んでみてください。

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るるーしゅ

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るるーしゅ

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薬局薬剤師です。
若手の薬剤師教育や学会発表、論文投稿などに興味があります。
m3や雑誌への寄稿や、某大学非常勤講師歴もあります。
ファクトベースで物事を話さない(=感覚でものを言う)人は苦手です。
今後の業界の変化に対応できるように、業界情報や専門的なスキル、そして薬剤師としての働き方などについて情報発信していきます。
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