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乳幼児服薬指導加算の基本と2022年度のポイントまとめ

乳幼児服薬指導加算とは何か

乳幼児服薬指導加算とは、6歳未満の乳幼児を対象とする薬学的管理指導に対する評価です。

以下に概要を示します。

点数は?12点(2018年から)
いつから出来たの?2012年調剤報酬改定時に
新設(当時は5点)
どんな人に?6歳未満(0~5歳)
何を確認するの?乳幼児の体重、適切な剤形その他必要な事項など
何をやればいい?①適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な指導等
②薬歴及びおくすり手帳に記載
外用薬でもいいの?外用薬でも可

乳幼児服薬指導加算の算定要件

6歳未満の乳幼児に係る調剤に際して必要な情報等を直接患者又はその家族等に確認した上で、当該患者又はその家族等に対し、服用に関して必要な指導を行い、かつ、当該指導の内容等を手帳に記載した場合には、乳幼児服薬指導加算として、12点を所定点数に加算する。

調剤報酬点数表に関する事項

(1) 乳幼児服薬指導加算は、乳幼児に係る処方箋の受付の際に、年齢体重適切な剤
形その他必要な事項等
の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法
誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。

(2) 乳幼児服薬指導加算を算定した処方箋中の薬剤の服用期間中に、患者の家族等から
電話等により当該処方薬剤に係る問い合わせがあった場合には、適切な対応及び指
導等を行うとともに、その要点について、薬剤服用歴等に記載すること。

(3) (1)における確認内容及び指導の要点について、薬剤服用歴等及び手帳に記載する。

乳幼児服薬指導加算が新設された際の資料

乳幼児服薬指導加算は2012年調剤報酬改定時に、乳幼児への薬学的管理指導の充実しようと名目で新設されています。

乳幼児に対する薬学的管理指導について①
乳幼児への薬学的管理指導においては 患者背景等のインタビュ 乳幼児への薬学的管理指導においては
、患者背景等のインタビュー、年齢 体重及び調剤薬の特性を踏まえた処方監査、また、与薬者の理解度、服薬方法(器具の用法)、服薬上の注意、副作用発生時の対応等、成人に比べ服薬指導に特別な配慮が必要。
乳幼児に対する薬学的管理指導について②
乳幼児に対する薬学的管理指導業務の中には 調剤技術と密接に関連しているもの 乳幼児に対する薬学的管理指導業務の中には調剤技術と密接に関連しているものがある。
乳幼児における調剤料の加算について(現行)
乳幼児におけるこれまでの調剤上の技術評価(加算)の中には 薬学的管理指導の一環と考えられる内容が含まれている。
  • 乳幼児に対しては、特別な薬学的管理・指導が必要である。
  • 一方、調剤報酬においては、調剤技術料における自家製剤加算及び計量混合加算の中で、乳幼児製剤には特別な加算が評価されている。
  • これらの中には、処方せん受付時における患者背景等の聞き取りから、服薬指導、その後のフォローも含めた薬学的管理指導の一環と考えられる内容も含まれている。

現在、調剤技術料の中で評価されている乳幼児に対する薬学的管理指導については、調剤技術料における現行の扱いの整理と合わせて、別途、薬学的管理指導において評価することとしてはどうか。

るるーしゅ

るるーしゅ

こんな感じで新設されました。

乳幼児服薬指導加算はこう解釈する

乳幼児服薬指導加算の算定要件および新設された際の目的なども踏まえ、乳幼児服薬指導加算を考えていきます。

確認する内容について

算定要件では、年齢、体重、適切な剤形、およびその他必要な事項を確認することが求められています。

年齢は処方箋で分かりますが、年齢に応じた服薬方法を支援するために重要です。

体重は小児向け薬剤で、投与量が体重によって調整されるものが多いため、適切な投与量を確認する際に必要です。

適切な剤形は、散薬、シロップ、錠剤など、子どもが飲みやすい形状を確認するために必要です。

その他必要な事項として、保育園や幼稚園への通園状況、通園先での服薬可能性、帰宅時間などの情報が求められます。

さらに、普段の薬の飲ませ方や保管状況も、誤飲防止の観点から重要です。

  • 体重
  • 服薬可能な剤形
  • 保育園等の情報
  • 普段の飲ませ方
  • 与薬者(祖母なども情報)
  • くすりの保管状況

実施する内容

算定要件では、適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導および確認内容及び指導の要点について、薬剤服用歴等及び手帳に記載するが求められています。

誤飲防止については、以下の記事で紹介しているので割愛します。

適切な服薬方法については、服薬管理指導料に対する加算なのだから、特別なこと(服薬方法の工夫)をしなければ算定してはいけないと考える人(個別指導等で指摘された人)もいるかもしれません。

るるーしゅ

るるーしゅ

服薬拒否している子どもにしか算定してはダメと考える人もいますよね…

この部分には、解釈の部分になるので地域差等あるかもしれませんが、適切な服薬方法については普通の内容でも「それは通常の服薬管理指導料の範囲だ」と目くじらをたてずにゆるくてもいいのではないかなと思ってます。

尚、2016年3月の調剤と情報で連載されている処方・調剤・保険請求のQ&A(日本薬剤師会)のなかで乳幼児服薬指導加算について、こんな回答がでています。

また、薬剤や患者によって指導内容は異なると思いますが乳幼児服薬指導加算は指導内容の濃淡などで算定の可否を判断するものではありません。患者の体重、適切な剤形、その他必要な事項などを確認したうえで、適切な服薬方法や誤飲防止などに関する指導を行うとともに、その内容や要点を薬歴およびお薬手帳に記載することで算定できます。

るるーしゅ

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指導内容が簡潔であっても詳細であっても、必要な要素が含まれていれば、乳幼児服薬指導加算の算定ができるということです。

乳幼児服薬指導加算の服薬指導例

乳幼児服薬指導加算の服薬指導例を紹介します。上述したように、適切な服薬方法については解釈が異なる部分がありますので、まず問題ないだろうという事例を挙げていきます。

  • 初めて使用する薬剤
    初めて使用する薬剤の味等を説明することは大丈夫
  • 初めて使用する剤形
    初めて使用する剤形の飲ませ方等の説明は大丈夫
  • 服薬方法に工夫が必要な薬剤の処方
    クラリスロマイシンなど
  • 服薬拒否事例
    服薬拒否事例の要因に応じたアドバイス
  • 定期的な医薬品誤飲防止指導
    年末等の帰省シーズンなど誤飲事故が多い時期の啓発

乳幼児服薬指導加算に関連した疑義解釈

(問26)乳幼児服薬指導加算について、「指導の内容等について、手帳に記載すること」とされているが、手帳を持参していない患者に対して、手帳を交付又は手帳に貼付するシール等を交付した場合であっても、当該加算を算定できると理解してよいか。

(答)乳幼児服薬指導加算については、手帳を利用しているが手帳を持参し忘れた患者にはシール等を交付することでよいが、手帳を利用していない患者に対しては手帳を交付した場合に算定できるものであること。
なお、シール等を交付した患者が次回以降に手帳を持参した場合は、当該シール等が貼付されていることを確認すること。

疑義解釈資料の送付について(その1)(平成28年3月31日)より

まとめ

今回は、服薬管理指導料の加算である乳幼児服薬指導加算について新設された経緯や算定要件、実際の算定方法などを解説しました。

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薬局薬剤師です。
若手の薬剤師教育や学会発表、論文投稿などに興味があります。
m3や雑誌への寄稿や、某大学非常勤講師歴もあります。
ファクトベースで物事を話さない(=感覚でものを言う)人は苦手です。
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