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FAD製剤の販売中止
久々にブログを書こうと思います。最近、ブログ書けていなかったのは、リアルで色々とイベントが発生していたからですね。
ひと段落したので、薬剤師ブロガーとしてまた頑張っていこうと思います。
では、今回は表題のフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)製剤の販売中止についてですね。
FAD錠、フラビタン錠の名称で販売されている全商品が販売中止ということで、日本でフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)製剤の販売はなくなるということですね。
ちなみに販売中止の案内は以下の内容です。
フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)製剤 販売中止のご案内
謹啓
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、フラビンアデニンジヌクレオチド(以下、「FAD」)製剤につきましては、FAD原薬の製造業者である協和発酵バイオ株式会社(以下、「協和発酵バイオ」)防府工場において2019年9月にGMP違反が発覚して業務停止処分を受けたことから原薬供給が停止し、2020年4月以降に原薬供給が再開されたものの従来の供給量まで回復しなかったため、錠剤においては供給を停止させていただいております。
FAD製剤の製造販売会社からは、協和発酵バイオに対して従来と同量の原薬供給を強く要望し続けたものの、協和発酵バイオでは2023年度をもってFAD原薬の製造を中止することを決定したとの連絡を受けました。
FAD製剤の製造販売各社は連携して代替となる原薬供給元の調査を行いましたが、品質・供給量ともに医療用医薬品原薬として使用できる水準のFAD原薬を2023年度までに確保することは不可能との結論に至ったことから、まずはFADを原薬とするすべての医療用眼科用剤(点眼剤・眼軟膏剤)の販売を中止させていただくことになりましたので謹んでご案内申し上げます。なお、FADを原薬とするすべての錠剤・注射剤・シロップ剤についても原薬供給に関して同様の状況であり、販売中止手続き中でございます。何卒ご了承を賜りますようお願い申し上げます。 本件につきましては、製薬会社として重要な使命であります医薬品の安定供給を確保できず、医療関係者の皆様や患者様に多大なるご迷惑をお掛け致しますこと、心より深くお詫び申し上げます。永年にわたりお引き立ていただきましたことを厚く御礼申し上げますとともに、今後とも弊社製品につきまして一層ご愛顧を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
るるーしゅ
海外でも医療用医薬品として販売はされていなさそうですね。
日本でしか原薬の需要がない&日本の原薬の基準は厳しい→原薬の製造販売元の協和発酵バイオが製造中止となるのも仕方ないですよね
代替薬どうしましょう?
メガネ
るるーしゅ
代替薬が必要なほど、なくなって困る薬かな…
るるーしゅ
上記のようなケースは本当にごく一部で、99%は有効性があるのかよくわからない感じで出ているのではないかなと思ってます。
上記のようなケースではハイボン(リボフラビン)が代替薬として候補になるのかなと思います。
あと上記のケースですと、L-カルニチンやグリシンの投与で改善するようなこともあるようですが、L-カルニチンはエルカルチン、グリシンは…なんか医療用ありましたっけ?
海外だと、この辺はサプリメントで対応しているような記事がヒットしました。(そこまで真面目に調べていないので見逃し等ありましたら申し訳ございません)
FAD製剤の使用状況
FAD製剤の中の錠剤に限って、平成31年~令和2年度の使用状況を見てみると、約2億錠処方されています。
内訳は以下の通りです。
処方元 | 錠数 |
---|---|
院内処方 | 約30万錠 |
院外処方 | 約1億6千万錠 |
入院 | 約4千万錠 |
入院時に処方されている事例や、4歳未満に処方されているのは、不可欠な処方かと思いますが、それ以外に出ているのって本当に必要な処方ですかね。。。
そして70%以上が女性に処方されています。おそらく美容目的で使用されているのがほとんどだと思います。
るるーしゅ
今回のケースでも、国が悪い的な論調もあるのかもしれないけど、いくらだったら妥当なんですかね・・・
今回のは、たかが12億円程度の話ですが、少子高齢化がやばい日本では医療費の問題はけっこう難題だな~と思います。
あと日医工がクラフト同様に事業再生ADR申請していますので、今後不採算品目の整理が行われるのではないかなと思います。また大変でしょうが、頑張りましょ♪