ダメゼッタイではない薬物乱用防止教室（市販薬の乱用、小学生高学年~中学生対象）

そうなんだよ、ただ「ダメ、ゼッタイ」はあまり効果がないみたいんだよね

そういう見かけ的な効果はあるんだと思うよ。ただメガネみたいなやつは、そもそも手を出さないんだよ。 そして「ダメ、ゼッタイ」のような薬物に対する害を重視した内容では、本当に手を出しそうな人には効果はないらしい

そういうこと、だから自分なりに作ってみたんだ

はい、本日、薬物乱用防止の授業を担当するイケメン薬剤師のるるーしゅです。 正直あまりやりたくないんだけど、保健の先生が可愛いので受けました。あまり難しくワイワイやっていこうと思います。 よろしくおねがいしやーす

まず、この三つの言葉（乱用、依存、中毒）についてです。違いわかるかな？

じゃあさ、薬物乱用してしまう人は薬物の害を知らないから薬物に手を出してしまうんだ。 だからしっかり薬物はこんなにも怖いんだ！としっかり理解すれば薬物に手を出さなくなると思う？

・・・これはね、実はあまり効果がないかもしれないと言われているんだ、ビックリだよね

つづいて質問ね。10代の子どもが乱用する薬物で多いのはなんだと思う？

正解は市販薬で、ここ数年でとても増えてきているんだ。 市販薬を大量に飲むと「高揚感が得られる」、「落ち込んだときに気分が楽になる」と思って手をだしてしまいやめられなくなってしまうんだ

みんなは薬物依存になってしまう人にこういう印象をもっていないかな？

たださっきも話したように薬物乱用してしまう子どもに多かったのは、「起床時間が一定していない」「朝食を食べない」「学校生活が楽しくない」「親しく遊べる友人、相談事のできる友人がいない」「孤食が多い」、「大人不在で過ごす時間が長い」「悩み事を親に相談しない」「遊び目的でのインターネット利用時間が長い」「喫煙率、飲酒率が高い」「薬物乱用の誘いを断る自信がない」だったよね。その他にも「大人を信用していない」「自分を傷つけてしまう」といったこともあるんだ。 なんで自分を傷つけてしまったり、薬物乱用してしまうんだろう？

心の痛みは我慢できないから、それを少しでも紛らわせるために体を傷つけたり薬物に依存することで何とかつなぎとめられているといったケースもあるそうです。

もし周りに自分を傷つけていたり、薬物乱用しているお友達がいたら気にかけてください。 可能なら関りをもってもらいたいです、話しを聞いてあげて「そうなんだ、それは大変だったね」、「私でよければまた話を聞くよ」といった事実を受け止めるだけで構いません。 そおして信頼できる大人につないでください「先生に相談してみた？よかったら私と一緒に話してみようか？」という言い方も方法のひとつです

これは生まれてすぐ脳性麻痺により手足が不自由になった東京大学先端科学技術研究センター准教授の熊谷晋一郎先生の言葉です。 依存症は人には頼らずにアルコールや薬物という「物」でなんとか自分の苦境を乗り切ろうとしてしまいます。 つまり依存症は、「人に依存できない」病です。死んだおばあちゃんがよく言っていたことを思い出します。

ご清聴ありがとうございました