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令和6年度調剤報酬改定のポイントをざっくり解説

厚生労働省は令和6年1月26日に、令和6年度診療報酬改定について「個別改定項目(その1)について」(いわゆる短冊)を公表いたしました。

本内容は、動画でも解説しています。

るるーしゅ

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3月上旬に出る告示で要件等の詳細が公開されます。

今回は、答申の内容をもとに令和6年度診療報酬改定のなかで薬局に関連しそうな部分のみをピックアップして解説していこうと思います。

改定のポイントをパッと見で分かるように資料を作成しました、(以下の図)
参考にしたのは藤沢市薬剤師会のページです。

るるーしゅ

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下記からPDFでダウンロードできますので薬局のスタッフにダイジェストを説明する際にご活用ください。

NEW更新しました

調剤基本料の見直し

まずは調剤基本料についてですが、今回は医療従事者の賃上げもあって全体的にプラスになります。

あと調剤基本料2に該当する月に4000回以上かつ特定の医療機関から7割超というのが、上位3つの医療機関の合計が7割超になります。

敷地内薬局を有するグループへの制裁(アイン減算)については、今回は見送られたようです。

るるーしゅ

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調剤基本料の部分はこちらでも解説しています。

地域支援体制加算の見直し

地域支援体制加算は、基本料1の薬局で取得するのがめっちゃ簡単でしたが、今回から少し要件が厳しくなっています。

基本料1以外の薬局については、小児特定加算の要件でもいいとなっただけで大きな影響なし。

地域支援体制加算1(基本料1)は、④を含む3つ以上
地域支援体制加算2(基本料1)は、8つ以上
地域支援体制加算3(基本料1以外)は、④、⑦を含む3つ以上
地域支援体制加算4(基本料1以外)は8つ以上

項目回数
①麻薬小売業者免許
②在宅薬剤管理の実績24回
③かかりつけ薬剤師指導料等の届け出
④服薬情報等提供料の実績12回
⑤多職種会議への参加1回
薬局当たりの直近1年間の実績

地域支援体制加算1は、上記の①~③に加えて、④か⑤を満たしていればOK

地域支援体制加算2は、地域支援体制加算1を満たしつつ、下記の表の前回の回数で3つ以上でOK

要件前回の回数回数
基本料1
回数
基本料1以外
①夜間・休日対応実績40040400
②麻薬調剤実績10110
③重複投薬・相互作用等防止加算実績402040
④かかりつけ薬剤師指導料等実績402040
⑤外来服薬支援料1実績12112
⑥服用薬剤調整支援料実績111
⑦個人在宅の実績242424
⑧服薬情報等提供料実績603060
NEW⑨小児特定加算実績11
⑩多職種連携会議参加実績515

今まで地域支援体制加算1では、かかりつけ薬剤師の届け出だけでOKでしたが、今回からはかかりつけ薬剤師の実績が必要です!!(とはいえ、年間20件ってぬるゲーですよね)

るるーしゅ

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焦って、職員の家族の処方箋をかかりつけにして件数を稼ごうとする薬局が出てきそう

あとは施設要件の中に以下の内容が盛り込まれています。

  • 近隣医療機関・薬局に在庫状況の共有および融通(これどうやるんだろ?)
  • 処方箋集中率が85%超の場合、後発医薬品使用数量割合が70%以上(前回は50%)
  • 要指示および一般用医薬品の販売(最低48品目?)
  • 緊急避妊薬の備蓄
  • 敷地内禁煙およびタバコを販売していないこと(ドラッグストアどうする?)

後発医薬品調剤体制加算について

後発医薬品調剤体制加算については、今回は変更なしみたいですね。

るるーしゅ

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2024年10月から選定療養(先発品を選んだら差額の一部を追加で負担)が始まるので、一部消えるかなと思ったけど、よかったですね

かかりつけ薬剤師の見直し

かかりつけ薬剤師制度については、ざっくりと、2022年度に引き続き、よりかかりつけ薬局制度と呼べるようにわかりやすくなっている感じですね。

  1. 24時間という文言が消えた(努力義務的な感じに)
  2. 吸入指導加算と調剤後薬学管理指導料はかかりつけでも算定可能に
  3. 要件満たしていれば、かかりつけの代理可能に
るるーしゅ

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それでもかかりつけを算定するのは~って薬局は多いんだろうけどね…

在宅について

在宅についても加算が新設および要件が大きく変わっていますが、在宅関連は得意ではないので以下の記事を参考にしてください。。

るるーしゅ

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タイガーさんのXでのフォロー忘れずに

その他の気になるところ

  • 調剤後薬学管理指導料は、糖尿病だけでなく心不全も対象に(点数は変わらず60点
  • 特定薬剤管理指導料1(ハイリスク加算)はベタ取り不可に(新規10点変更時5点
  • 特定薬剤管理指導料3ーイ(RMP資材の活用)と3ーハ(選定療養の説明)が新設(5点
  • 服薬情報等提供料2の要件がすこし変わっている。患者への情報提供では算定できない。ケアマネへの情報提供で算定できるようになった
  • 嚥下困難者用製剤加算は廃止で自家製剤加算へ一本化、あと供給困難な場合も算定可能に(カロナール粉砕とかタイムラグあったからかな)
  • 投薬用の容器が貸与(返されたら返金)という文言削除

短冊から見える令和6年度調剤報酬改定への所感

今令和6年度の調剤報酬改定については、短冊を見たときは大きな影響はないと思っていましたが、答申で点数出た際に、「思っていたよりやばいな」となりました…

るるーしゅ

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頑張って地域支援体制加算を取得していた薬局が報われなかった改定だと思います。

大きな影響をうけるのは、月4000回以上で基本料1の薬局(地域支援体制加算2を取得していたら、さらに影響が大きそう)および敷地内薬局を有するところだと思います。

また地域支援体制加算を取得していた薬局もマイナスのため、中小の薬局もダメージが大きいと聞いています。

基本料1で地域支援体制加算1の薬局も、地域支援体制加算1の要件が厳しくなりますが、これくらいなら余裕でしょ?って気がします。

ただ薬局薬剤師を含む医療職の賃上げ状況は、ほかの業界と比較するときびしいものです。年々2%物価上昇しているのに、給料2%もあがっていませんからね。

今回は賃上げされていない現状を踏まえ、2.5%程度の賃上げがされると思いますが、結局のところあなたの勤務先によるでしょう(以前、看護師の賃上げのときも一部の医療機関では賃上げできていなかったことが報告されています)

るるーしゅ

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賃上げできないところで働き続ける理由はありますか?

再編というと怖いイメージがあるかもしれませんが、若手の薬剤師からすれば新しいことに挑戦できるチャンスでもあります。

るるーしゅ

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もしよろしければこちらも一緒にお読みいただければ幸いです。

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新天地で新しいことに挑戦したいと思っているなら、こちらにも登録してアンテナを張っておくことも大切です。

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るるーしゅ

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これから先のどうなるかわからない業界だからこそ、情報量が多いキャリアに関する知識がある人に相談するのは、マイナスにはならないと思うんだよね。

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薬局薬剤師です。
若手の薬剤師教育や学会発表、論文投稿などに興味があります。
m3や雑誌への寄稿や、某大学非常勤講師歴もあります。
ファクトベースで物事を話さない(=感覚でものを言う)人は苦手です。
今後の業界の変化に対応できるように、業界情報や専門的なスキル、そして薬剤師としての働き方などについて情報発信していきます。
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