今回は2022年に入社した新人薬剤師に向けた内容です。
2022年に入社した新人薬剤師の方々は、新しい環境に慣れるために多くの努力をしてきました。そして、あっという間に1年が経ち、もう3月です。この時期には、新人の方々は自身が今までにどのような成長を遂げてきたのか、反省し、今後の目標を立てるための振り返りをすることが非常に重要です。この記事では、2022年に入社した新人薬剤師の3月の振り返りの重要性について詳しく説明します。
といっても私のブログに新人薬剤師の方はまず来ないと思いますので、これを読んだ先輩薬剤師の方が振り返りの支援もしくは本記事の紹介をお願いします。
るるーしゅ
仕事に慣れると、できることが増えて忙しくなります。しかし、ただ前進するだけでなく、振り返る時間を作ることが大切です。ぜひ、時間を確保して振り返ってください。
目次
新人薬剤師の1年目の振り返りはどのように役立つのか?
2022年に入社した新人の方々は、1年間で多くのことを学んできました。しかし、まだまだ伸びしろがあることは間違いありません。
そのため、3月の振り返りは、今後の成長にとって非常に重要な意味を持っています。振り返りを通じて、自分がどのような成長を遂げてきたのかを客観的に見ることができ、今後の成長の方向性を見出すことができます。
これから新人薬剤師の皆さんは、2年目薬剤師になり、今度は1年目の薬剤師を教える立場になります。振り返りをすることで、得意分野や改善点に気づく機会が生まれ、本人のキャリアや会社にも良い影響を与えることができます。
ぜひ、振り返りを実施しましょう。
成長を促すチャンス
振り返りを行うことで、自分がどのような成長を遂げたのかを客観的に見ることができます。達成感や失敗を反省し、次のステップに向けての準備をすることができるため、成長を促すチャンスとなります。
例えば、薬剤師が特定の患者さんと長期的な関係を築いている場合、その患者さんにとって最適な治療法を提供することができているかどうかを振り返ります。適切な薬剤の使用、副作用の管理、コミュニケーションの改善など、自分の業務を客観的に評価することができます。
自身の強みや弱みに気づく
自身の強みや弱みを客観的に見ることができるため、今後の成長の方向性を見出すことができます。自分の強みを生かして、自分がやりたいことを追求することができるため、自分らしく成長することができます。
薬剤師の業務は、薬の処方箋を扱うだけでなく、患者さんとのコミュニケーションや健康相談も含まれます。自分が得意とする業務や、改善が必要な業務を客観的に見つけることで、今後の業務に役立てることができます。
次のステップに向けての準備
振り返りを通じて、自分がどのような成長を遂げてきたのかを客観的に見ることができます。自分が達成したことや失敗したことを振り返り、次のステップに向けての準備をすることができます。自分の成長の方向性を見出すことができ、今後の成長につなげることができます。
例えば、今までの業務で課題となっていた部分を改善するために、勉強会や研修に参加することができます。また、自分が得意とする業務をさらに深めるために、専門書を読んだり、同僚と情報を共有することもできます。振り返りを通じて、薬剤師としてのスキルアップに繋げることができます。
仕事が忙しくなると、多くの場合、目の前の仕事に追われがちになります。しかし、薬剤師としてのキャリアを考えると、単に仕事をこなすだけではなく、その仕事にどのような意味があるのかを意識することが重要です。
振り返りする際には自己評価を正確に行うことが大切
振り返りをする上で、自己評価を正確に行うことが大切です。自己評価を正確に行うことで、今後の成長の方向性を見出すことができます。
振り返りの際に自己評価が正確でないと、今後の成長の方向性を見誤る可能性があるため、問題となります。自己評価が過剰に肯定的であったり、逆に自己評価が低く過小評価になっていたりすると、自分自身の強みや改善すべき点を見逃してしまうことになります。
正確な自己評価のために
自己評価は自分自身のスキルや能力を把握する上で非常に重要な要素となりますが、正確な自己評価を行わなければ、今後の成長に悪影響を及ぼすことになりかねません。そこで、客観的なデータをもとに評価を行い、自分がどのような業務をこなしたのか、どのような成果を出したのかを客観的に把握することが重要です。
また、上司や同僚からの評価やフィードバックを参考にすることで、自己評価の正確性を高めることができます。ただし、自己評価を行う際には、自分自身の強みや成長点に目を向けるだけでなく、自分の弱みや改善すべき点にも目を向けることが重要です。自己評価をバランス良く行い、今後の成長につなげることが大切です。
新人薬剤師の振り返りについて
それでは新人薬剤師の振り返りでどのようなことをやったらいいのかの具体的な内容を記載します。
冒頭にも述べた通り、本記事に新人薬剤師がアクセス可能性は低いので先輩薬剤師向けに記載しています。
リアリティショックとは、現実と自分の予想や期待とのギャップによって、心理的なショックを受けることを指します。新しい環境や職場に入った際、自分の想像していた状況と実際の現場が異なることで、リアリティショックを感じることがあります。
しかし、何故、リアリティショックを感じているのか考えてみましょう。
自分がどのようなことを感じ、どのようなことに価値を置いているかを言語化し、掘り下げることで、自分にとって重要な要素が明確になります。これは、将来の薬剤師としてのキャリア形成にも役立つことですので、そのままにせず、掘り下げてみましょう。
薬剤師として1年間働いてきた中で、成功体験や失敗体験を振り返り、具体的に話してもらいます。そのときにどのような感情を抱いたのか、心理的な面も踏まえながら客観的に考え、次に活かすために何が必要かを自分自身で考えます。
また、その経験を通じて自分が得た知識やスキルを明確にし、今後の薬剤師としての成長につなげるための具体的なアクションプランを立てます。これにより、自己成長意欲が高まり、仕事に取り組む姿勢がより前向きになることが期待できます。
薬局薬剤師を取り巻く環境が大きく変化していることを共有しましょう。(よかったら下記の記事も参考にしてください)
上記の薬剤師の環境変化を踏まえて、自分が社会に求められている能力と会社から求められている能力はなんだろう?というのを一年目薬剤師に考えてもらうことが大切です。
振り返りを行うことの目的は、自らの経験を客観的に振り返って、スキルやマインドの成長につなげることです
1年間の経験の中での成功体験や失敗体験を具体的に話し、その時の感情にも意識を向けます。そして、これらの経験を次に活かすために、客観的に考えることが重要です。
考え方が甘いといったネガティブな指摘をするのではなく、ポジティブなフィードバックやアドバイスをすることが大切です。振り返りを行うことで、自分自身の強みや改善点に気付き、将来のキャリアに役立てることができます。
振り返りをふまえて目標を明確化
今回の振り返りを通じて、自分が薬局薬剤師として働く上でのモチベーションや、社会や組織での自分の立ち位置を考えるきっかけになると思います。
このように目標が具体的になると、じゃあ自分がこれからやることはなんだろう?という方法がわかってくると思います。
目標はなるべく下記のSMARTに沿ったほうがいいかと思います。
- Specific:「具体的、分かりやすい」
- Measurable:「計測可能、数字になっている」
- Achievable:「達成可能な」
- Relevant:「社会や組織の方向性との関連性」
- Time-bound:「期限の設定」
具体的な内容や数値目標を設定することで、目標が明確になり、達成度合いを計測しやすくなります。また、目標が達成可能であることや、社会や組織の方向性との関連性があることで、モチベーションや成果への意欲が高まります。さらに、期限を設定することで、目標達成までのプロセスを明確にし、効率的に目標達成に向けて行動することができます。SMARTな目標は、個人や組織の目標設定において、より効果的な成果を出すための重要な手段となります。
もし振り返りをしてみてミスマッチに気づいたら
もしかしたら振り返りをすることで、今の職場のミスマッチに気づくかもしれません。その場合についてのアドバイスですが、これはケースバイケースです・・・。
それはアドバイスしていないと同じですよ…
メガネ
何もアドバイスしていないことと同じと言われたら本当にそうだと思います。もちろんプライベートの中でも仕事のことで悩むことが増えてきていて「眠れない」「最近、笑っていない」など思い詰めているようなら転職活動すべきです。
仕事のために人生があるのではなく、人生の中で仕事があると考えるべきです。
人生には様々な価値や意味があり、仕事はその中の一つにすぎません。仕事は、収入を得る手段や社会貢献の場として重要ではありますが、人生を完全に支配するものではありません。自分自身の幸せややりたいことを見つけ、それを追求することが大切です。仕事と人生のバランスをとり、充実した人生を送るためにも、自分自身の価値観を確立し、それに基づいた選択をすることが重要です。
るるーしゅ
将来を見据えて逃げることも大事(逃げるが勝ちです)
ただ、この仕事が自分に合わないと感じたとしても、実際にやってみると面白くなることもあるものです(私自身もそうでした)。そのため、とりあえず「何事も経験」と前向きに捉え、全力で取り組んでみることも一つの選択肢だと思います。
もちろん、仕事に対して向き不向きはあるものですが、それはあくまでも個人的な嗜好や適性によるものであり、一度自分がやってみなければ分からないこともあります。また、自分が思っていた以上にやりがいや成長を感じることもあるかもしれません。
最後に
今回は新人薬剤師が実施すべき振り返りについて解説しました。
振り返りをすることで自分の強みや改善点を知ることができ、薬剤師としてのキャリアビジョンが明確になっていきます。とはいえ、新人薬剤師一人では難しいと思いますので、この記事を読んだ先輩薬剤師がサポートしていただければと思います。
また薬剤師のキャリアについては下記の記事でも触れていますので、興味があればお読みいただけますと幸いです。