製薬会社に騙された医学文献:CLASS STUDY
不正の医学文献と聞いたら、みなさんは何を思いだすでしょうか?
おそらくディオバン®ではないでしょうか?
今回は、ディオバン®より以前に発表され、みんな騙されてしまった文献を紹介致します。
るるーしゅ
こちらは2000年に発表された文献ね、この文献をみてセレコキシブのほうがいいと判断してたくさんの処方がでたらしいよ。
全体的に投与量、多いですね…
メガネ
Class Studyでの投与量
- セレコキシブ・・・400mg×分2(1日量800mg)
- イブプロフェン・・・800㎎×分3(1日量2400mg)
- ジクロフェナク・・・75㎎×分2(1日量150㎎)
るるーしゅ
うん、確かに量多すぎだよね…とはいえ本題はそこじゃない! この研究が、実は1年間実施したうちの6カ月しかない!っていうのがビックリってこと
確かに…製薬会社にこんなことされたら、もう防ぎようないですよね
メガネ
るるーしゅ
そうだね、この最初の文献の時に評価した人も「いや、無理っしょ?あのデータだけ見ればセレコキシブがいいって普通に思うでしょ?」的なリアクションしてるからね
対策はないんですか?
メガネ
るるーしゅ
う~ん、この切り取りみたいなのは、事前登録をしっかりチェックかね。この当時はまだ徹底されていなかったんだろうけどね
今回は研究不正といったらディオバン事件ですが、ディオバン事件の前にはこのセレコキシブだったというのを耳にしましたので紹介致しました。
投与量が日本での倍以上なので、このCLASS STUDYをもって、安全性が~とは言いづらいですが、この後に日本で発売される際の流れについても知っておいていただけたらと思います。
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参考資料
- Silverstein, Fred E., et al. “Gastrointestinal toxicity with celecoxib vs nonsteroidal anti-inflammatory drugs for osteoarthritis and rheumatoid arthritis: the CLASS study: a randomized controlled trial.” Jama 284.10 (2000): 1247-1255. PMID:10979111
- Susan Okie 【Missing Data on Celebrex -Full Study Altered Picture of Drug】 Washington Post 2001年8月5日 A11