日本では現時点では、処方箋なしで緊急避妊薬を販売することはできません。
ただ昨今、産婦人科医や患者側の立場の方々が、薬局でも購入できるようにするような活動をしていてニュースでも目にした方も多いかと思います。
そうなると緊急避妊薬を必要とする方が、薬局・ドラッグストアで緊急避妊薬を入手できると思い、買いに来るかもしれませんので、そのような場合の対応を解説いたします。
目次
緊急避妊薬売ってますか?と聞かれたら?
「緊急避妊薬売ってますか?」と聞かれたら、なんて回答しましょうか?
そこになければ、ないですねー
こんな回答する方はいないと思いますが、おそらく薬局・ドラッグストアでは購入することができないことを説明して終わりという方が多いと思います。
今後、薬局でも緊急避妊薬を販売できるようにするのであれば、「緊急避妊薬売ってますか?」の質問の裏側も意識して、必要に応じた対応が出来るようになってほしいです。
つまり、緊急避妊薬の適切な入手方法を説明できるようにしておいてください。
現在の緊急避妊薬の入手方法
現在(2021年2月22日時点)、緊急避妊薬を入手する方法は以下の3パターンあります。
- 産婦人科等に受診(対面診療)して院内調剤もしくは処方箋をもらって入手する
- オンライン診療で受診して、処方箋を発行してもらい入手する
- 0410対応で処方箋を発行してもらい、入手する
産婦人科等への対面診療
産婦人科等の緊急避妊薬を処方できる施設を紹介することができますよね。ただ「薬局では買えないので、産婦人科受診してください」だけでは、すこし可哀そうですよね。
上記の厚生労働省のページで、地域別での緊急避妊薬の処方が可能な医療機関の情報が入手できますので、自分の地域ではどこが対応できるのかあらかじめ把握しておくといいと思います。
オンライン診療で処方箋発行→薬局へ
対面診療が難しい場合は、オンライン診療で処方箋を発行してもらい、薬局でくすりをもらうというフローもあります。
この場合は、オンライン診療に対応している医療機関とオンライン診療による緊急避妊薬の処方箋を応需できる薬局を探す必要があります。
この2つも先ほどの厚生労働省のページで確認できますので、あらかじめ把握しておきましょう。
0410対応で処方箋発行→薬局
最後に0410対応でも、緊急避妊薬の処方箋を発行することが可能です。
そのため上記のオンライン診療より、こちらの0410対応のほうが医療機関側のハードルも低いため容易かと思います。
ただ0410対応で緊急避妊薬の対応可能な一覧はありませんので、対面診療可能な産婦人科等のwebサイトなどで情報収集しておく必要があるかと思います。
また0410対応の場合は、薬剤師会の緊急避妊薬の講習会を受けていなくても調剤は可能です。
(オンライン診療も現状講習会がコロナ禍の影響で出来ていないので大丈夫らしいですが)
緊急避妊薬を在庫している薬局は?
オンライン診療や0410対応の場合は、緊急避妊薬は薬局で受け取る必要があります。
日本で入手可能な緊急避妊薬は、ノルレボ錠1.5mgとレボノルゲストレル錠1.5mg「F」の2種類だけですが、どこの薬局・ドラッグストアでも在庫してある薬剤ではありません。
そのため、在庫している薬局をあらかじめ把握しておきましょう。
オンライン診療の緊急避妊薬に対応可能な薬局
まずは上記でも紹介したオンライン診療での緊急避妊薬の処方箋対応が可能な薬局として挙げられている薬局です。
ここに名前がのっている薬局は、緊急避妊薬を在庫している可能性が非常に高いです。
緊急避妊薬コンシェルジュ薬局
薬剤師の宮原さんが理事長をNPO法人HAPの中に緊急避妊薬への対応可能な薬局一覧がでていますので、こちらも把握しておくといいと思います。
なの花薬局
株式会社メディカルシステムネットワークが展開するなの花薬局(400店舗↑)では、全店で緊急避妊薬の取り扱いをしています。
るるーしゅ
なの花薬局のページは分かりやすいので是非見ておくといいです
緊急避妊薬にもっと関心をもちましょう
今回は緊急避妊薬を求める方が来た場合の対応例について簡単に紹介しました。
理想としては、在庫しておいてもらうのがいいのですが、なかなかそういうわけにはいきませんからね。
今後、薬局・ドラッグストアで販売できるようにするためにこのあたりの流れは当たり前にできるようになっていてほしいと思います。
あと緊急避妊薬を入手する際にかかる費用は大体1万円弱だと思います(ジェネリックです)