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薬局薬剤師の業界も売り手市場から買い手市場へ
少し前まではエビデンスエビデンス言っていた私ですが、最近は立場、見ている景色が変わったせいかキャリアキャリアと言っています。
何故かというのは、薬剤師の需要と供給のバランスが崩れて、何も考えず日々を昨日のコピペで過ごしていると必要とされなくなる可能性が高くなるからですね
みなさんも有識者の方が、「薬剤師免許だけあれば大丈夫という時代は終わる」みたいなこと言ってるの聞いたことありますよね・・・
薬剤師の免許は,返納または取り消されない限り持ち続けることができるが,免許を持っているだけで将来が安泰といえる時代はもはや終わったといえる。これからは,薬剤師としての職能を最大限に発揮してやりがいを得る者だけが生き残れる時代となるだろう。
亀井美和子,デキる薬剤師を作る現場の教科書より
もう少し先のことかと思いましたが、新型コロナウイルス感染症で処方箋枚数が1~2割減になり、薬剤師不足が解消、それに伴い、都市部では売り手市場から買い手市場への変化が起きているようです。
薬学部の新設が進み、社会に輩出される薬剤師数は増す一方、需要にはかつての勢いがない。いつかそうなると言われ続けてきたが、ついに需給バランスが逆転し、薬剤師の供給過多へと傾きつつあるのかもしれない。
上記の薬事日報より
薬事日報での記事ですが、薬局薬剤師の雇用環境に変化が起きていることが紹介されています。
そして同日にも、ファーマシーニュースブレイク(PNB)でも雇用環境の変化について紹介されています。こちらでは働き場所がないため、キャバクラで働いていたなんていうエピソードがあり、「マジか…」となりました。
今までは売り手市場でしたので、自分の将来についてあまり考えなくても仕事が見つかる状況でした。ただ買い手市場にシフトしてきた現状では、自分の望むような働き方(=生き方)をするためには中長期的な視点でキャリアを考える必要があると思います。
るるーしゅ
特に20代、30代でこれからの薬剤師はね。
今後のキャリアについて考えよう
上記で紹介したPNBの記事内で、富澤さんが現状を踏まえて下記のようなコメントをしていました。
薬剤師一人で転職先や再就職を探すのは恐らく難しい
中長期的なキャリアについて考える必要がある
富沢さんって誰?って思うかもしれませんが、薬剤師のキャリアデザインとキャリア教育の必要性, 薬学教育, 2020, 4 巻の著者で、2019年の薬学教育学会のシンポジウムの内容でわたしも自分のキャリアについて考えるようになりました。
- 今いる薬局は将来も生き残れる薬局だろうか?
- 生き残れない薬局だとしたら、なくなったときに自分は他の薬局で必要とされるだろうか?
- 生き残れる薬局であっても、自分の居場所はあるだろうか?
- 自分はどのような生活水準で生活していきたいのだろうか?
大手チェーンにいるから大丈夫と思っている人多いかもしれません。ただあなたが組織から必要とされるかはわかりませんよ(もちろん解雇させられるということもないですが…)
とはいっても自分には何の取柄もないし…と諦めるのは本当にもったいないです。
るるーしゅ
自分のことを客観的に知ることが大切ですよ
誰かのせいにするのをおわりにしましょう
今回のようにキャリアの話をすると、今いる職場がいけないとか誰かのせいにすることってありますよね。
いくらついていない選択をしてきたにしても半分以上は自分の責任でしょ
社長 島耕作9巻より
その部分を隠して社会の変化や運命のせいにするなんてずるくない?
他責にすることで自分の心が救われるのは分かりますが、どこかでちゃんと向き合わなきゃいけない時がくるんだと思います。環境が悪かったとしても、そのまま働くという決断をしたのは自分なんですからね。
人間が変わる方法は三つしかない。一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える、この三つの要素でしか人間は変わらない。もっとも無意味なのは、「決意を新たにする」ことだ。かつて決意して何か変わっただろうか。行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない。
大前 研一(経営コンサルタント)
上記の人間が変わる方法というのは、一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか。新年だからついつい「決意を新たにする」ことだけで、変わった気になりますがそれではダメですよね…
最後に
今回は、薬剤師が今までの売り手市場から買い手市場にシフトしている現状を業界紙の内容を踏まえて紹介しました。現場で働いていると、「本当に足りているの?」と思うかもしれませんが、実際に買い手市場にシフトしていますよ。だって新卒落とすんですからね。
今回の記事で、ちょっと自分このままじゃやばいかも?と思ったら、是非とも自分のキャリアについて考えてみてください。
自分一人じゃ業界のことも分からないし、自分がどんなことをやりたいのか、強みはあるのかも分からないという方は人材紹介会社に登録してキャリア相談受けてみることをおすすめします(無料です)
\ 悪質な転職サイトは利用しないで /
薬剤師が転職する際に利用する人材紹介会社(転職エージェント)、どこも同じだと思っていませんか?
現在、国は医療の分野において紹介料目当てで頻繁な転職を促す悪質な人材紹介会社への対策を強化しています。
るるーしゅ
悪質な人材紹介会社の利用は、ミスマッチする可能性が高いです。
このような悪質な人材紹介会社には絶対に相談してはダメです!!(悪質とは言っても国の許可を得ているという矛盾もありますが…)
薬剤師が、キャリア相談や転職時に、転職エージェントを利用する場合は、適正な有料職業紹介事業者の認定を受けている転職エージェントを利用しましょう。
薬剤師の分野で優良認定を受けているところは、ファルマスタッフ、その他数社とまだ少ないです。
悪質な人材紹介会社がどこか分かれば対策しやすいのですが、そのような情報はなかなか表に出てきません。なので我々としては、優良認定を受けているところを優先するのが望ましいでしょう。
薬剤師一人で転職先や再就職を探すのは恐らく難しいということなので、失敗しない転職本にかかれているように複数の人材紹介会社に登録がいいですかね。
人材紹介会社が胡散臭いのは正しいですが、そのマイナス分を差し引いてでも利用価値があるということです。
下記の備忘録、よかったら参考にしてみてください
最後に、中長期的なキャリアについて考える、これも何度か書いていますね。
まとめ記事作ったので、こちらもよければ参考にしてください。
暗い話題に見えますが、しっかりと薬剤師としての価値を示せる方が正しく評価されるようになってくるので頑張っている薬剤師からしたら、悲観的になる必要はないかもしれませんね。
とりあえず早めに色々と準備しましょう