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3年目薬剤師は転職適齢期?
グーグルで「薬剤師 3年目」と検索すると予測で年収や転職などのキーワードが出てくるため、入社して3年目になると色々と考える時期なんだと思います。
10数年前のわたしの個人的な経験でもその頃は「年収」や「転職」といったことは考えていました。
ただ上記の検索結果のウェブ上の記事を読んでみると
- 薬剤師は3年で転職したほうがいい
- 3年目の薬剤師は転職の適齢期
なんて書かれていたりします(汗)
こういった文言を鵜呑みにして、「3年目だし、もっといいところ探そう」と転職してしまう薬剤師は正直、心配です。
今回は、何故「入社後3年で転職したほうがいい」という考えが危険なのかを説明します。
なぜ3年目薬剤師は転職を考えるのか?
なぜ3年目薬剤師が転職を考えるのか解説します。まず結論をいうと、薬剤師に限らず社会に出て3年目というのがターニングポイントのようで自分の働き方などについて考えることが多いためです。
るるーしゅ
3年目で転職するのは薬剤師だけではない。
下記のグラフは2020年10月に厚生労働省が発表した資料で3年以内の離職率です。
薬剤師が属する医療、福祉は38.4%で、平均より高いですね。
では、薬剤師に限らず、何故3年目がターニングポイントになるかといいますと、業務全体(業務を覚え、自分で業務を行い、さらに後輩などに教える、という一連の流れ)を経験して理解するためには、3年程度が必要とされているからです。
- 1年目は、業務を覚えることでいっぱいいっぱい
- 2年目は、1年目に色々教えつつ、新しい業務を任されたりしていっぱいいっぱい
- 3年目は、すこし落ち着いて周りがよく見えるようになり仕事に不満をもつようになる
3年目で表面化してくる不満で多いのは以下の5つです。
- 人間関係が悪く、ストレスが大きい
- 毎日忙しく、残業も多い、有給がとれない
- 面倒くさい仕事を押し付けられるようになってきた
- 他の職場の同期よりも給料が低い
- 今の職場では、キャリアアップが見込めない
るるーしゅ
これが出てくることは悪いことではなく、大切なことなんだけど…
新人や若手が配属される店舗は薬剤師が多い忙しい店舗であることが多いです。だから上記のような不満が出てきてしまうのですが…
ただ注意しなきゃいけない事例として、天狗になってしまうんですよね(私もそうでした…)
忙しい店舗がゆえに患者さんを捌くこと=業務ができると判断して、「わたし、薬剤師の業務できるようになった、一人前の薬剤師になった」と勘違いしてしまうんです。
忙しい時に捌けることは、確かに組織から見た市場価値(上記の市場価値の②組織)は割と高いと思います。ただ3年で一人目になれるほど、薬剤師の仕事は浅くはありません。
今後、社会から薬剤師が求められていることを踏まえるともっとスキルを伸ばす必要があります。そのためには、まだまだ先輩から教わることも多いかと思いますし、知識だけの頭でっかちではなく経験を積む必要があります。
るるーしゅ
3年で一人前にはなれないかな~
そのため、「新人薬剤師は3年目で転職したほうがいい」という意見には賛同できません。かかりつけ薬剤師として患者さんに対応するのにも4年目からですし、その経験もないのに転職したほうがいいとは言えません。
3年目で一通りの業務が出来るようになったからと、慢心して転職するのはオススメ出来ません。そんな認識で転職すると痛い目をみてしまうかもしれません。
3年目でも転職していい場合は?
ちなみにわたしは3年目で転職するのは絶対ダメとか、石の上にも三年という言葉があるから、3年はとりあえず働くんだとか言いたいわけじゃないです。
3年目で視野が広がるのは間違いないです、ただその時に周りの雰囲気などに流されずしっかりと考えてほしいというだけです。「なんとなく、3年目だし転職考えよう」みたいなノリで、「おっ、ここのほうが給料いいぞ」とかで転職する人、けっこう見てきたんですよね…
るるーしゅ
薬剤師の業界が変化していくので、ちゃんと考えなきゃだめですよ
別に3年目に限らず1年目でも2年目でも、これからの自分の薬剤師としての働き方を考えて、このままじゃヤバイと思ったら転職していいと思うんですよ。
注意しなきゃいけないのは、「もう一人前になったので転職しよう」という慢心での転職です。本当に転職を繰り返す薬剤師になって、必要とされない薬剤師になってしまいますからね…
今のままでは将来が不安!という職場で働いてるのであれば、転職を考えるのはアリだと思います。
(転職する際は、下記の記事を参考にして)
若手の薬剤師は業界情報や自分に合った職場などを考えるスキルが低いと思いますので、キャリア相談のプロにフォローしてもらったほうがいいと思います。
キャリア相談のプロは、転職エージェントが該当します。
転職エージェントというと、相談した人を転職させるイメージがあるかもしれませんが、しっかりと相談にのってくれる方もいます。
今のままじゃやばいのは分かっているけど、すぐに転職したいというほどの決心はついていないという人は多いと思います。
そういった方へも無料で、キャリアについて相談にのってもらえます(下記のQ&A参照)
こちらはマイナビ薬剤師のQ&Aですが、そのほかの転職エージェントでも同様です。
- 人間関係が悪く、ストレスが大きい
- 毎日忙しく、残業も多い、有給がとれない
- 面倒くさい仕事を押し付けられるようになってきた
- 他の職場の同期よりも給料が低い
- 今の職場では、キャリアアップが見込めない
上記のような不満をもっていて、このままじゃやばいと思う場合は、転職エージェントに相談してみるのがよいでしょう。
あまり目先の給料だけを理由に転職するのをオススメしませんが…中長期的な視点にたつのがいいかなと思います。
\ 悪質な転職サイトは利用しないで /
薬剤師が転職する際に利用する人材紹介会社(転職エージェント)、どこも同じだと思っていませんか?
現在、国は医療の分野において紹介料目当てで頻繁な転職を促す悪質な人材紹介会社への対策を強化しています。
るるーしゅ
悪質な人材紹介会社の利用は、ミスマッチする可能性が高いです。
このような悪質な人材紹介会社には絶対に相談してはダメです!!(悪質とは言っても国の許可を得ているという矛盾もありますが…)
薬剤師が、キャリア相談や転職時に、転職エージェントを利用する場合は、適正な有料職業紹介事業者の認定を受けている転職エージェントを利用しましょう。
薬剤師の分野で優良認定を受けているところは、ファルマスタッフ、その他数社とまだ少ないです。
悪質な人材紹介会社がどこか分かれば対策しやすいのですが、そのような情報はなかなか表に出てきません。なので我々としては、優良認定を受けているところを優先するのが望ましいでしょう。
るるーしゅ
どこを選ぶかも重要ですが、転職エージェントをどのように付き合うかも重要です。