この記事では、薬剤師が自分の強みや実績を見つけ、市場価値を高めるための具体的な方法を提供します。薬剤師過剰時代に向けて、自分には強みもないし、実績もないからと諦めている薬剤師の方々へ、生き残り方を示します。
なお、本内容は動画でも解説しております。
目次
薬剤師過剰時代での働き方
少し前までは薬剤師免許を持っていれば安泰というイメージがありましたが、今後は薬剤師の生き残りをかけた時代が迫っていることは多くの薬剤師が感じていることだと思います。
(え、なんのこと?と思う方はこの記事して読んでほしいです)
こういった時代を生き抜くためには、ひとつの会社にしがみつくのではなく、必要とされる薬剤師になって、「いつでも転職できる」という武器を身につけておきましょう。
しかし薬剤師の方の中には「わたしは薬剤師としての強みや実績もないから…」と転職を考えることすら放棄している方が多いと思います。
「外来がん認定薬剤師」や「地域薬学ケア認定薬剤師」など会社からも評価される資格を有している方は、多くの薬局で必要とされますがそういう方はごく一部で、多くの薬剤師の方は普通の薬剤師です。
るるーしゅ
大多数はS級人材ではないので、普通の薬剤師でもどうすれば必要とされるかを考えればいいのです。
普通の薬剤師の方々は、強みや実績がないのか?というとそれは違います。
強みや実績がないのではなく、自分の強みや実績を明確にするための方法を知らなかっただけです。
自分の強みや実績を知る方法
自分の強みや実績を知る方法としては、リフレクション(内省)や他者への相談が有用です。
自分が今までの薬剤師経験で何をやってきたのか、そしてその経験を踏まえて何ができるのかを他者へ伝えることが重要です。
ただこれが出来ない、意識したことがないため、自分は何の取柄もない薬剤師となってしまっているのではないかと思います。
るるーしゅ
あとSNSでデキる薬剤師と自分を比較しすぎているってのもありそうです。
- 今まで何をやってきたのか?
- 自分は何ができるのか?
上記の2つをまず自分で考えてみるといいと思います。
ただ最初は自分では何をやってきたかも、うまく言語化できないと思いますし、何ができるのか?と言われても他者と比較して自分を客観視できないと思います。
ちなみに私は新卒では小規模の薬局に入ったのですが、かなり忙しい店舗で本当に処方箋を捌くだけの薬剤師生活を送っていました。(1日に100人以上に服薬指導することが月に数回あり、家に帰って「もう無理~」となってました、今ではいい経験でしたかね)
ただ忙しすぎる職場では、考え方を変えればどんな環境でも勉強になる~というのも分かるのですが、正直難しかったです。また社員教育もなく、上司もくすりの知識は全然ないというところだったので「わたし、ここにこのままいたら本当に使えない薬剤師になるな」という不安もめちゃくちゃ持ってました。
大学時代の同級生と集まる機会でも、周りの近況報告で、自分はダメ薬剤師のオチの部分担当でしたからね…
ただそんな漠然とした不安を持ちつつ、妻の父親に相談したら「そこまで忙しい職場でそのような業務をやっていたんだから自信を持っていい」と言われたことが本当に救われて、それを機に自分を客観視できました。そこから当時の社長に相談して、別の店舗へ移動して自分に不足しているくすりの知識を勉強する時間などをつくり、転職してなんやかんやで今の感じになっていますね…
わたしの場合は、相談できたのが薬剤師のキャリアや業界に詳しい方という運が味方したわけですが、出来れば自分自身だけで考えるのではなく周りの方のフォローがあるといいと思います。(会社などでサポートがあるといいんですけどね)
るるーしゅ
ここの部分が、わたしが他の記事などで書いている。人と会って話をしてみようというところです。
自分が何をやってきたのか、何ができるのか?これを自分で思っていること、そして他者がどう思っているかを知る機会を作ってみてください。
これは会社の同僚でもいいと思いますし、大学時代の友達とかでもいいと思います。
るるーしゅ
出来ればポジティブなことを言ってくれる人のほうがいいと思います。ネガティブなこと言いそうな人は覚悟して聞きましょう。
ただ注意しなければいけないのは、自分での評価及び同僚や上司からの評価が、一般的な強みや実績になるかは不明という点です。
るるーしゅ
私は、Vマス分包機で予製剤作成及び軟膏のMIX調剤、あらかじめプロペトを詰くとか、早かったんだけど、これは一部の薬局だけでしか必要とされない能力だよね…
なので、プロの視点で評価してもらうことが大切です。
プロの視点としては、転職エージェントを利用するのがいいと思います。
転職エージェントの利用
転職エージェントの利用をオススメすると、「すぐに転職するつもりはないのに、利用していいの?」と思うかもしれませんが大丈夫です。
信頼できる転職エージェントは、「キャリアは中長期的に考えるもの」という認識を持っています。
「自分にはこれといって得意なことがない。なんとなく転職したいけれど、転職できるかどうかも不安」と悩むCさんがいました。訪れた転職エージェントとの転職相談で、「あなたは具体的にどんな仕事をやってきたのですか?」「これまでやってきた仕事に何か共通点はありませんか?」という問いを投げかけられます。
その問いに答えていくうちに、Cさんは、「顧客の身になって努力することをずっとやってきたし、いまでもそうした場面でのコミュニケーションには自信があるかも」と思えるようになります。結果的にCさんは企業との面接でも、「顧客とのコミュニケーション能力」を軸として、これまでの経歴とその会社・ポジションでやりたいことをつなげ、一貫して語れるようになりました。
転職学より引用
上記の事例のように、転職エージェントからの質問で、自分が今までやっていたこと、できることが明確化されて自信につながることがあります。
\ 悪質な転職サイトは利用しないで /
薬剤師が転職する際に利用する人材紹介会社(転職エージェント)、どこも同じだと思っていませんか?
現在、国は医療の分野において紹介料目当てで頻繁な転職を促す悪質な人材紹介会社への対策を強化しています。
るるーしゅ
悪質な人材紹介会社の利用は、ミスマッチする可能性が高いです。
このような悪質な人材紹介会社には絶対に相談してはダメです!!(悪質とは言っても国の許可を得ているという矛盾もありますが…)
薬剤師が、キャリア相談や転職時に、転職エージェントを利用する場合は、適正な有料職業紹介事業者の認定を受けている転職エージェントを利用しましょう。
薬剤師の分野で優良認定を受けているところは、ファルマスタッフ、その他数社とまだ少ないです。
悪質な人材紹介会社がどこか分かれば対策しやすいのですが、そのような情報はなかなか表に出てきません。なので我々としては、優良認定を受けているところを優先するのが望ましいでしょう。
上記2社が、転職エージェントの中でも数少ない優良事業者を認定していますので、キャリア相談としては無難だと思います。(全国展開もしてますし…)
転職エージェントを利用する際に、もし担当者が以下のことを明確化しようとせずに「転職しろ転職しろ」という圧力をかけてきた場合は、もうその担当者とは関係を切って構いません(もしくは担当者をかえてもらいましょう)
また転職エージェントの方に、あなたの本音を話さず建前などを話してしまうことのないようにしましょう。
「わたしはこう思っているんだけど、馬鹿にされるかもしれないからこう言っておこう」みたいなのはナシで構いません。半端なことをしていると、得られるものも中途半端になってしまいますからね。
最後に
今まで仕事の中で自分の価値観から外れる行為でも「仕事だから仕方ない」と我慢してきませんでしたか?
これから先は、薬局の数も減り、薬剤師も必要とされる方のみ優遇される時代がやってきます。
一度きりの人生なのですから、「自分には何のとりえもない」などと諦めて不満の多い職場で働くのはもったいないです。
この記事を読んだことで、自分の強みや実績を見つけるための具体的なステップを理解し、自分の市場価値を高めるための行動を始めることができます。
まずは、自分が何をやってきたのか、何ができるのかを自問自答し、その後、信頼できる転職エージェントに相談してみてください。
あなたの市場価値はあなた自身が決めるものです。自分らしい強みを身につけて、薬剤師としてのキャリアを成長させましょう。
るるーしゅ
一緒に楽しく薬剤師として働きましょう!