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薬剤師の医学文献勉強法|Evidence Alertsで「何を読めばいい?」を解決する

「論文を読む習慣をつけたいけど、何を読めばいいかわからない」。薬剤師向けの勉強会や研修で、私が一番よく聞く言葉かもしれません。

PubMedで検索しても大量の論文がヒットして途方に暮れる。英語のハードルもある。そもそも忙しくて論文を探す時間がない。どうですか?心当たりありませんか

この記事では、そんな悩みを解決する無料サービス「Evidence Alerts」をご紹介します。McMaster大学が運営するこのサービスは、質の高い医学文献を自動でメールに届けてくれます。登録方法から実際の活用法まで、2025年最新の情報でお伝えします。

この記事でわかること
  • Evidence Alertsの仕組みと登録方法
  • 忙しい薬剤師でも続けられる「1日5分」の活用法
  • 上位サービス「ACCESSSS」との使い分け

Evidence Alertsとは|文献を「探す」から「届く」に変える

Evidence Alertsは、McMaster大学のHealth Information Research Unitが運営する無料の医学文献アラートサービスです。

でも、無料って怪しくないですか?

オカメインコ

オカメインコ

ポッポ先生

ポッポ先生

むしろ逆ですね。McMaster大学はEBM(根拠に基づく医療)発祥の地。1990年代から30年以上、この分野のパイオニアとして活動しています。学術機関が運営しているので、広告目的の偏りがないのが強みです。

Evidence Alertsの仕組み

Evidence Alertsでは、110誌以上の一流医学誌から質の高い文献を研究者がピックアップし、さらに3,500人以上の臨床医パネルが「臨床的妥当性」と「話題性」を7段階で評価しています。

私ならまず、このスコアリングシステムに注目します。論文の読み方を学ぶ段階では「何を読むか」の選定が一番難しいところです。Evidence Alertsは、その選定をプロが代わりにやってくれるわけです。

Evidence Alertsの主な機能
  • メールアラート:設定した分野・スコアに合う論文を自動配信
  • 専門家コメント:一部の論文には有識者の解説付き
  • データベース検索:2003年以降の論文をアーカイブから検索可能
  • DynaMed連携:臨床意思決定支援ツールへのリンク

ここ、迷いやすいところです。「専門家コメント」は全論文についているわけではありません。ただし、コメントがある論文は「この研究結果で臨床をすぐ変えるべきか」という判断まで踏み込んで書かれていることが多く、とても参考になります。

「時間がない」への処方箋|1日5分の習慣化

正直、論文を毎日読む時間なんてないんですけど…

オカメインコ

オカメインコ

ポッポ先生

ポッポ先生

そこがEvidence Alertsの設計が上手いところです。毎日全部読む必要はありません。タイトルと評価スコアを眺めるだけで、今どんな研究が注目されているかが自然とわかるようになります。

いまの状況だと、勤務中に論文を読む時間を確保するのは現実的ではないですよね。Evidence Alertsの良さは「スマホでタイトルだけ確認する」ことでも意味がある点です。

現実的な活用ステップ

  1. まずはタイトルだけ:通勤中にメールを開き、タイトルとスコアを確認(1〜2分)
  2. 気になったらブックマーク:あとで読みたい論文は「Saved Articles」に保存
  3. 週末に1本だけ深読み:アブストラクトを読んで、余力があればコメントも確認

ただし、フルテキストが無料で読めるとは限りません。Evidence Alertsはアブストラクトへのリンクを提供しますが、本文は雑誌の購読が必要な場合があります。病院や大学に所属している方は、所属機関のプロキシサーバー経由でアクセスできることが多いので、確認してみてください。

Evidence Alertsの登録方法|英語でも大丈夫

「英語の登録フォームを見た瞬間に閉じた」という声、実はよく聞きます。誤解されやすいので先に言うと、登録自体は10分程度で完了しますし、一度登録すれば日本語環境で運用できます。

登録の流れ

Step 1:アクセス

公式サイト(https://www.evidencealerts.com/)にアクセスし、「Register」をクリックします。

Step 2:基本情報の入力

入力項目と入力例
  • Username:ログイン用の任意の名前
  • Password:8文字以上推奨
  • Email address:アラートが届くアドレス(スマホ推奨)
  • Title:Mr. / Ms. など(Pharmacistの選択肢はないのでMr./Ms.でOK)
  • Profession:「Pharmacist」を選択
  • Country:「Japan」を選択

住所とか電話番号も入力するの、ちょっと抵抗があります…

オカメインコ

オカメインコ

ポッポ先生

ポッポ先生

学術機関のサービスなので、マーケティング目的での利用はありません。Extension(内線)やFaxは必須項目ではないので、空欄で大丈夫ですよ。

Step 3:アラート設定

ここが一番のカスタマイズポイントです。

  • Patient Population:対象年齢層(「All」で問題ありません)
  • Disciplines:専門分野(複数選択可)。薬局薬剤師なら「Primary Care」「Internal Medicine」あたりが汎用性高めです
  • Alert cut off scores:Relevance(妥当性)とNewsworthiness(話題性)のスコア閾値。4〜7で設定可能。最初は「5」か「6」がおすすめです
  • Alert Frequency:配信頻度。「Daily」にしておくと習慣化しやすいです

現場だとここで詰まりがちです。スコアを低く設定すると大量のメールが届き、高すぎると届く論文が少なくなります。設定画面で「月に届く論文数の目安」が表示されるので、それを参考に調整してください。

登録後の使いこなし|「読んでおしまい」にしない

論文を読む習慣がついてくると、次の壁にぶつかります。「読んだけど、結局どう活かせばいいの?」という問題です。

それ、まさに私です。読んでも頭に残らないというか…

オカメインコ

オカメインコ

ポッポ先生

ポッポ先生

読むこと自体を目的にしないほうが安全です。Evidence Alertsの専門家コメントには「この研究でプラクティスを変えるにはまだ早い」といった判断軸が書かれていることがあります。そこを意識すると、読み方が変わってきますよ。

私なりの活用法

私ならまず、以下の3点を意識して論文を見ています。

  • 患者対象者は?:日本の患者層と合致するか
  • 比較対象は?:プラセボ比較か実薬比較か
  • アウトカムは?:代用エンドポイントか真のエンドポイントか

逆に言うと、この3点がすぐに判断できない論文は、今の自分には時期尚早かもしれません。無理に全部理解しようとせず、「この論文は今の私には難しい」と判断するのも立派な学びです。

ACCESSSとの使い分け|上位サービスも知っておく

Evidence Alertsには上位サービス「ACCESSSS」があります。こちらも無料で利用でき、より包括的なエビデンス検索が可能です。

Evidence AlertsとACCESSSSの違い
  • Evidence Alerts:メールアラートがメイン。原著論文・レビューが届く。初心者向き
  • ACCESSSS:階層的エビデンス検索。ガイドライン・教科書・論文すべてを網羅。ある程度慣れた人向き

ただし、ACCESSSは検索機能が充実している分、使いこなすには少し慣れが必要です。まずはEvidence Alertsで「論文が届く」体験から始めて、物足りなくなったらACCESSSに移行するのが自然な流れだと思います。

まとめ|情報に触れ続けることが財産になる

「何を読めばいいかわからない」という悩みに対して、Evidence Alertsは「選ばれた論文が届く」という解決策を提供してくれます。

  • Evidence Alertsは無料で使える、McMaster大学運営の信頼できるサービス
  • 「毎日全部読む」必要はない。タイトルを眺めるだけでも価値がある
  • フルテキストへのアクセスは別途購読が必要な場合があるので注意

医学文献を読むことは目的ではありません。日々こうした原著論文の情報にアンテナを張っておくことで、数年後には大きな財産になるはずです。

ポッポ先生

ポッポ先生

まずは登録して、1週間だけ試してみてください。合わなければ解除すればいいだけです。小さく始めることが大事ですね。

次の一歩
  1. Evidence Alerts公式サイト(https://www.evidencealerts.com/)で無料登録
  2. 専門分野とスコア閾値を設定(最初は「5」か「6」推奨)
  3. 届いたメールのタイトルだけでも毎日眺める習慣をつける

参考情報

  • Evidence Alerts公式サイト:https://www.evidencealerts.com/
  • ACCESSSS(上位サービス):https://www.accessss.org/
  • McMaster Health Information Research Unit:https://hiru.mcmaster.ca/

※本記事の情報は2025年1月時点のものです。サービス内容や登録方法は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

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勉強会や資料作成など、薬局業務のお役に立てれば幸いです。
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