グーグルで検索窓に「薬剤師 転職サイト」と入力すると、予測で選び方と出てきます。これは薬剤師が転職活動の際に、インターネット上で薬剤師の転職サイトの選び方について検索している薬剤師が一定数いることが予測されます。
ただ「薬剤師 転職サイト 選び方」を検索した際の上位表示される記事の中には、何故、この薬剤師向けの転職サイトをオススメしているのかが不明なものも数多くあります。
不適切な薬剤師向けの転職サイトを利用することで、満足のいく転職が出来ずに結局転職を繰り返すだけの薬剤師になってしまう可能性もあります。
そして薬剤師を取り巻く環境も変化し、売り手市場から買い手市場になってきていて、少し前までのように気に入らないことがあったらすぐに辞めて次の職場に転職できる時代ではなくなってきています。
るるーしゅ
少し前までの転職事情が異常だっただけですが…
満足のいく転職を実施するためには、薬剤師向けの転職サイト(人材紹介会社)を活用したほうがいいですが、不適切な転職サイトの利用は失敗の原因になりますので、今回は根拠に基づいた薬剤師向けの転職サイトの選び方を紹介します。
- 転職サイトの仕組みについて
- 私が客観的に選ぶオススメの転職サイトについて
- 他のブログがどこの転職サイトをオススメしているか
目次
薬剤師の転職サイトとは何か?
そもそも論なのですが、薬剤師の転職サイトって何を示しているのか分かっていない薬剤師が多いのではないのではないでしょうか?
グーグル等で薬剤師の転職サイトで検索してみるとマイナビ薬剤師やファルマスタッフ、薬キャリなどを紹介している記事などが出てくるため、マイナビ薬剤師などが薬剤師の転職サイトと認識しているのではないかと思います。
転職サイトというものの定義がないため、間違いではありませんが転職情報サイトと人材紹介会社がごっちゃになっていると思います。
このあたりの認識にズレがあると、理解ができなくなると思いますので丁寧に説明します。
転職情報サイトについて
転職情報サイト(求人サイトと呼んだりもします)とは、転職希望者に向けて求人情報を発信するサイトです。登録すれば薬局や企業の求人情報を閲覧することができます。
- GUPPY(https://www.guppy.jp/)
- JobMedley(https://job-medley.com/)
- ファーマシスタ(https://pharmacista.jp/)
上記に記載しましたのが代表的な薬剤師の転職情報サイトです。
薬剤師以外ですと、DODA、エン転職、とらばーゆ、ビズリーチ、typeなど耳にしたことがある方が多いのではないかと思います。
メリット
- 転職情報が見放題
- 1社ごとにじっくり検討
- マイペース求職
デメリット
- 非公開求人情報が見られない
- 応募者が殺到
- アドバイスが受けられない
- 履歴書や面接のアポイントは自分でやる
- 給与相場が低い
転職情報サイトを複数登録すると、メールなどで求人情報過多になってしまい、志望先を絞り切れなくなり、望みにかなった企業や職種にたどり着けない可能性があります。
そのため転職情報サイトへの登録は1社、多くても2社程度に絞っておくべきだと思います。
人材紹介会社について
つづいて人材紹介会社(転職エージェント、人材バンク)ですが、正式には「有料職業紹介事業所」と呼ばれ、厚生労働大臣から認可を受けた斡旋を目的とした会社のことを言います。
人材紹介会社は、個々の転職希望者に対してマンツーマンでキャリアアドバイスを行い、希望や適性に応じて最適と思われる企業を紹介します。つまり転職希望者一人ひとりにつく専任のキャリアコンサルタントと思うといいでしょう。
業界に詳しいコンサルタントから無料で以下のサポートを受けられる。
- キャリア相談
- 非公開を含めた求人紹介
- 履歴書、職務経歴書の添削
- 面接のアポイント取り
- 面接対策
- 給与(年収)の交渉
- 退職のフォロー
まずメリットですが、転職活動の最初から最後まで必要なサポートをしてくれるのが忙しい薬剤師にはとても大きいです。また非公開求人の紹介や転職希望者のキャリアを客観的にみて様々なアドバイスをしてくれるのもありがたいサービスです。
退職してからの転職活動は基本的にオススメしません!!働きながら次の職場を選びましょう。
(なのでまだ心に余裕がある状態のときに行動しましょう)
担当者はプロなので、自分で気づかなかったビジネスの才能を見出してくれるかもしれませんし、面接では伝えきれない転職希望者の長所を人事担当者に訴えてくれることもあります。
自分では話しにくい給与の交渉も、少し高めの設定でもクリアしてくれることも多いです。
るるーしゅ
- あなたは何をやってきた人なのか?
- あなたは何ができるのか?
- あなたはこれから何がしたいのか?
この3つをしっかりと言語化するために人材紹介会社の担当者の力を借りるのは有用です。
- 条件や経歴によっては、求人をあまり紹介されない。
- コンサルタント主導で転職先が決まり、失敗することもある。
- 面談などを行うため、転職にやや時間がかかることが多い
- 買い手市場になると冷たくなることも…
デメリットとしては、転職支援サイトの仕組みをみていただくと、転職支援サイトは転職希望者を薬局等に入社させた場合に収益を得ることができます。
そのため凄腕の担当者のセールストークに乗せられた不本意な転職を断れないというケースも出てきます。
また、人材紹介会社も経営困難なところの場合、メリットで挙げたサービスを受けられない人や、紹介できる求人が少なくキャリアに合っていない企業やブラックの疑いのある薬局などを紹介してくることもあります。
薬剤師向けの転職サイト(人材紹介会社)の選び方
薬剤師の転職サイトについては定義が曖昧ですが、本記事では人材紹介会社とします。理由としては、転職情報サイトは求人の電話帳みたいなものなので、どこを選んでも転職に大きな影響はないです。一方、人材紹介会社の選択によってはミスマッチの転職(失敗)を実施してしまう可能性があるからです。
まずは選び方の基本として下記をチェックしてみてください
- 当然のことながら厚生労働省の認可を受けていること
- 薬剤師の業界や職種に精通していること
- 実績があり、利用者の評判がよいこと
- 担当者との相性がよいこと
- 情報の量が多いこと
- プライバシーへの配慮が行き届いていること
- 実際の進め方に無理がないこと
- 担当者の変更を申し入れられること
薬剤師の転職サイトの口コミや体験談は当てにならない?
転職サイトの選び方としては、上記のことは基本中の基本なのですが「薬剤師 転職サイト 選び方」で検索した際に上位に表示されるページには実績やプライバシーマーク取得などの情報がのっていないですよね
また利用した際の体験談や口コミは、情報としての妥当性があやしいので、その情報を鵜呑みにするのはやめましょう。特に担当者が親切だった等の情報はあてにしちゃダメです。
オススメの薬剤師向けの転職サイトは?
前置きが長かったですが、実際にオススメできる薬剤師向けの転職サイトを紹介します。
それはマイナビ薬剤師とファルマスタッフです。理由は後述しますが、とりあえずこの二つ登録しておけばいいと思います。
オススメの転職サイト
- ファルマスタッフ
待遇や年収を優先的に考慮して、多数の薬局やDgsの求人から選びたいときは、ファルマスタッフがおすすめです。その強みは全国、都市部から地方まで対応している点にあります。
あなたの希望条件に一致する求人をコンサルタントが見つけてくれるので、薬剤師の方々が転職活動で良い条件を少しでも見つけるのに役立つでしょう。
マイナビ薬剤師、ファルマスタッフがオススメな理由は?
オススメする理由①:職業紹介優良事業者を取得している
るるーしゅ
マイナビ薬剤師とファルマスタッフがオススメな理由は、ズバリ職業紹介優良事業者を取得している点だね
なんですか、職業紹介優良事業者って?
メガネ
職業紹介優良事業者認定制度は、職業紹介優良事業者推奨協議会が定める「行動指針」を遵守し、適正な業務運営と経営改善努力を行い、一定の基準をみたした事業者を優良認定する国の事業です。優良認定を受けた事業主の取り組みが他の民営人材紹介事業者に波及することを通じて、民営人材紹介事業のマッチング機能をさらに向上させていくこともねらいとしています。
本認定制度の効果として、職業紹介事業者は優良認定を受けることにより、「社会的信用の向上」「経営改善モチベーションアップ」「コンプライアンス意識の強化」等が期待できます。また、求人者・求職者は、利用する職業紹介事業者を選定する際の、客観的な判断指標となるものです。
制度概要|厚生労働省委託事業 職業紹介優良事業者認定制度より
るるーしゅ
簡単に言えば人材紹介会社の認定制度だね、薬剤師の転職支援サイトだとマイナビ薬剤師とファルマスタッフが取得しているんだ。 うちら薬剤師の業界でも、抗がん剤の処方はがんの認定薬剤師(がん専門や外来がん)を持っている薬剤師から薬をもらいたいと思うのは普通の心理でしょ?
確かにそうですね。
メガネ
るるーしゅ
この職業紹介優良事業者認定制度の認定チェックリストを見ると、個人情報保護や求職者の意向に反した執拗(迷惑)なスカウト行為をしていないというチェック項目があって、それをクリアしているわけだから薬剤師の転職支援サイトの評価基準としてはアリだと思うよ
オススメする理由②:適正な有料職業紹介事業者を取得している点
マイナビ薬剤師とファルマスタッフは、2021年度の厚生労働省の委託事業の適正な有料職業紹介事業者の基準を取得していることも安心して利用できる点のひとつです。
上記の認定を受けた薬剤師向けの転職サイトは、マイナビ薬剤師、ファルマスタッフ、リクナビ薬剤師、薬キャリ、ツナガリキャリア薬剤師の5つのみでした。
この適正な有料職業紹介事業者を取得するためのチェックリストは以下にありますので気になるようでしたら見てみてください。(参考:適正な有料職業紹介事業者の基準)
- マイナビ薬剤師URLhttps://pharma.mynavi.jp/
- ファルマスタッフURLhttps://www.38-8931.com/
オススメする理由③:紹介実績が多い上、紹介後の離職者数が少ない点
るるーしゅ
マイナビ薬剤師とファルマスタッフをオススメする理由として、次は紹介実績が多い上、紹介後の離職者数が少ない点をあげたい
紹介実績や紹介後の離職者数とかってわかるもんなんですか?
メガネ
るるーしゅ
薬剤師だけ紹介数や離職者数ではないけど、参考にはなると思うんだ。
るるーしゅ
ファルマスタッフが運営するメディカルリソースは医師、薬剤師、看護師のみなんだけど、この実績はけっこうすごいと思うよ。 そして転職後、半年でやめてしまう割合も低いし
るるーしゅ
マイナビは扱っている人材が多いので、参考程度でいいんじゃないかな
その他の人材紹介会社のデータはないんですか?
メガネ
某大手Mに関しては公開しているデータ少ないし、短期が多いですね、そのほかのYとRは6か月以内の離職者割合がマイナビやファルマスタッフより高いですし…
メガネ
オススメするその他の理由
るるーしゅ
公開している求人数も多いし、全国に拠点がある。そしてプライバシーマークを取得している。
上記で挙げた人材紹介会社の選び方でまとめてみると…
確認項目 | マイナビ 薬剤師 | ファルマ スタッフ |
---|---|---|
当然のことながら厚生労働省の認可を受けていること | 〇 | 〇 |
薬剤師の業界や職種に精通していること | 〇 | ◎ |
実績があり、利用者の評判がよいこと | ◎ | 〇 |
担当者との相性がよいこと | ー | ー |
情報の量が多いこと | 〇 | 〇 |
プライバシーへの配慮が行き届いていること | ◎ | ◎ |
実際の進め方に無理がないこと | ー | ー |
担当者の変更を申し入れられること | 〇 | 〇 |
どちらも大きな差はないと思いますが、ファルマスタッフが日本調剤という大手チェーン薬局グループの傘下ですのでその分、薬剤師の業界に精通してたり、ステークホルダーからの情報を豊富かなと思います。
ただ一方で、日本調剤というだけで、ネガティブな印象を持っている方もいますので、そこはマイナビなどの大手ブランドのほうが強いかなと思い、差をつけています。
他の薬剤師ブロガーたちはどこをオススメしているの?
ちなみに「薬剤師 転職サイト 選び方」について紹介している私以外の薬剤師ブロガーさんたちがどこの会社をオススメしているかも簡単に紹介したいと思います。
薬ロマのキクオさん
薬剤師ブロガーのキクオさん(https://www.romanpharmacist.com/)はかなり広範囲でランキングしていますが上位3社に絞って紹介します。
- マイナビ薬剤師
- ファルマスタッフ
- 薬キャリ
はい、わたしと同じ内容ですね。
PHARNOTEのあるぱかさん
薬剤師の転職体験談をブログで紹介しているあるぱかさん(https://kanocchi.com/)がオススメしているのは、わたしと同じマイナビ薬剤師とファルマスタッフですね。(同じだったので端折ってしまいました)
るるーしゅ
わたしだけが異端で、マイナビ薬剤師とファルマスタッフをオススメしているわけじゃないってことが分かれば、読んだ方も安心すると思います。
検索の際に注意してほしいリスティング広告
検索の際に情報として注意してほしいのが、リスティング広告です。
リスティング広告というのは、グーグルなどで検索した際に一番上などに「広告」として表示されるものです。
これは掲載側(サイト運営者)がグーグルなどに高額なお金を払い、検索結果の上位表示してもらっています。
そのようなことは薬剤師ブロガーなど薬剤師の目線ではまず出来ません。
薬剤師ではない人が、薬剤師を転職させ中間マージンを得るために運営している場合があります。
もちろんだからといってダメというわけではありませんが、その情報の質をしっかりと見極める必要があるかと思います。
さすがに検索の上位は広告だから、自分が欲しい情報は手に入らないくらいわかっていますよ…
メガネ
薬剤師転職サイトの選び方のまとめ
今回は薬剤師の転職サ支援イトを使う必要性やコンサルタントを選ぶ際のポイント、そしてそれらを踏まえて薬剤師の転職支援サイトを利用するならマイナビ薬剤師とファルマスタッフが職業紹介優良事業者を取得している等の理由でオススメであることをお伝えしました。
こちらの記事でもお伝えしているように、今後薬剤師の業界はものすごい勢いで変化していきます。
今後の自分のキャリアデザインや自分が薬剤師でやりたいことは何かを見つめなおした際に、転職というキーワードが出てくるようしたらマイナビ薬剤師、ファルマスタッフへの登録を検討してみてください。
るるーしゅ
出来れば「るるーしゅが言っているから正しい」とか思わずに、自分の中で今回の内容は確かにそうだなと納得できるか考えてみてください。 これからの薬剤師は考えることができる能力が不可欠です 。
\ 悪質な転職サイトは利用しないで /
薬剤師が転職する際に利用する人材紹介会社(転職エージェント)、どこも同じだと思っていませんか?
現在、国は医療の分野において紹介料目当てで頻繁な転職を促す悪質な人材紹介会社への対策を強化しています。
るるーしゅ
悪質な人材紹介会社の利用は、ミスマッチする可能性が高いです。
このような悪質な人材紹介会社には絶対に相談してはダメです!!(悪質とは言っても国の許可を得ているという矛盾もありますが…)
薬剤師が、キャリア相談や転職時に、転職エージェントを利用する場合は、適正な有料職業紹介事業者の認定を受けている転職エージェントを利用しましょう。
薬剤師の分野で優良認定を受けているところは、ファルマスタッフ、その他数社とまだ少ないです。
悪質な人材紹介会社がどこか分かれば対策しやすいのですが、そのような情報はなかなか表に出てきません。なので我々としては、優良認定を受けているところを優先するのが望ましいでしょう。
るるーしゅ
どこを選ぶかも重要ですが、転職エージェントをどのように付き合うかも重要です。