≫【2024年度版】薬剤師向け転職サイトの賢い使い方

薬局薬剤師で医学論文を読んでいる人は12人に1人?

日本の薬剤師は日常的に医学論文を読んでいますか?

日本では薬局を取り巻く環境が大きく変化しており、2021年には専門医療機関連携薬局、地域連携薬局という認定薬局が始まり、薬局の機能分化が起こりつつあります。

今後の薬剤師過剰時代で生き残るためには、この医学論文を評価できる能力というのは必要になってくると思います。

ということで、今回は日本の薬剤師が日常的に医学論文をどれくらい読んでいるかについて検討した研究を紹介致します。

お題論文

中川直人, et al. “日本および米国における薬剤師の臨床試験の論文利用に関する比較調査.” 医薬品情報学 19.4 (2018): 180-187.

るるーしゅ

るるーしゅ

まずは4コマ漫画からです。

ざっくり要約すると、宮城県の薬剤師とアメリカの薬剤師に「普段から文献読んでいる?」ってアンケートとった研究で、宮城県の薬剤師の14.7%しか日常的に論文を読んでいませんでした。

あなたは薬剤師が業務を遂行する上で,臨床試験の論文を読む必要性があると思いますか?

あなたは臨床試験の論文を読む習慣をもっていますか?

お題論文より作成

日本でも業務上必要と思っていても、なかなか読めていないという現実が垣間見えますね。

薬局薬剤師と病院薬剤師で差はあるのか?

上記の論文では、宮城県の薬剤師ということで病院薬剤師と薬局薬剤師があわさって評価されていましたが、別の文献で、この内訳が紹介されていたので紹介いたします。

お題論文

石井勇太, et al. “臨床試験論文の利用に関する薬剤師の実態調査.” Yakugaku Zasshi 140.9 (2020): 1195-1198.

質問病院薬剤師
(n=342)
薬局薬剤師
(n=254)
日常的に論文を読む習慣がある19.5%8.3%
業務上、論文を読む必要があると思う85.8%74.4%
論文を読めない理由は?
①時間がない43.1%41.4%
②言語の壁26.9%17.5%
③論文を読む必要性がない13.3%18.8%
④医学論文にアクセスできない 10.5% 19.7%

2014年ということで今から7年前のことですが、薬局薬剤師で日常的に論文を読んでいる人は8.3%、つまり12人に1人という結果でした。

冒頭で薬剤師の機能分化が始まり、今後は専門性が求められるようになってきます。

上記の記事で紹介しているのですが、医師が薬剤師に期待する知識として、大規模な臨床試験は45.1%と回答しており、医師と議論する際には医学論文の内容は共通の言語として重要ではないかと思います。

この研究結果を踏まえた所感

今回の研究は2014年と古いので、今はこの時より少しは増えていると思いますが、現状の服用薬剤調整支援料の算定状況を見るとまだまだと思います。

私自身、薬局薬剤師のEBM実践をもっと広めていきたいと思っているのですがなかなか難しい状況です。ただコロナ禍で薬局薬剤師の供給不足が解消されたところは、今、教育に力を入れ始めています。

病院薬剤師の方へ

薬局薬剤師の論文を日常的に読んでいる人は少ないですし、そもそも論文検索が出来ないという人が多いです。

ただポリファーマシーの解決などの対人業務を実施する上では医学論文を評価し活用スキルは必要不可欠だと思います。つまり今後、薬局でもこういうことができる人材を求めていると思います。

るるーしゅ

るるーしゅ

論文が読めて、トレーシングレポート書けて医師と対等に議論できる病院薬剤師の方、薬局に転職して薬局業界のレベルアップに貢献してくれませんかね?

国が求めているポリファーマシーの解決に貢献できて、また周りの薬剤師のレベルアップに役立てるような病院薬剤師の方、是非とも薬局に転職しませんか。きっと今より好待遇で雇ってもらえるかもしれませんよ?

薬局・ドラッグストアの薬剤師の方へ

今回の記事を読んで、どのように感じましたか?

多分、わたしのブログを読みに来る人ですから、医学論文読めるようにしなきゃダメだよな~と思っていますよね。是非ともこれを機に医学論文の読み方を学んでみてはいかがでしょうか?

るるーしゅ

るるーしゅ

これは初学者でも読みやすいと思います。

職場の理解が得られないときの対応

つづいて医学論文を読んで活用することに、職場の理解が得られなく、嫌になっている若手薬剤師の方はいるのではないでしょうか?

これは私も経験があり、職場や周りの職員が医学論文を読んで活用することの理解が得られず、「コイツ、めんどくさいヤツ」みたいなレッテルを貼られてしまうと結構つらいですよね。

これに関してのアドバイスとしては、二つしかないと思います。

一つは、論文を活用することでこんなことができるようになるんだよということを、周りに伝えていくことです。どうすれば周りにも分かってもらえるか?これをしっかりと考えて行動し、周りの行動変容を促せるととてもいいと思います。

上記の行動をしつつ難しいようなら、二つ目として転職を検討しましょう。経営の神様ドラッカーさんが会社を辞めることが正しい時として「組織が腐っているとき、自分がところを得ていないとき、あるいは成果が認められないとき」と言ってます。

るるーしゅ

るるーしゅ

自分で頑張ってみても成長できない職場なら仕方ないと思いますよ…ただ客観的に見て、独りよがりになっていないかは評価してもらうといいかもしれないです

\ 薬剤師の転職相談満足度96.7% /

るるーしゅ

るるーしゅ

今の職場で働き続けていいのか悩んだら、まずはファルマスタッフの専門家に相談してみることが大切です。

転職サービスに登録したからといって、必ず転職しなければいけないわけではありません。

まずは転職市場に自分を出してみて、どのくらいの会社からオファーがもらえるのかを確認してみるといいです。

そのうえで魅力的なオファーがあれば転職を考え、見つからなければ現職でのスキルアップに注力するという選択もあります。

自分がどうなりたいのか、どうなれるのかを常に考えながら、目の前の仕事を通じてキャリアを形成していくことが大切です。

まずは目の前の仕事においてできることと、自分自身の市場価値を確かめることから始めてみるのがよいと思います

るるーしゅ

るるーしゅ

私自身も不安があり、客観的な視点でプロに評価してもらい、選択肢が広がりました。(記事はコチラ

💊 ファルマスタッフ

公式 https://www.38-8931.com/

今、国は悪質な転職サイトの規制を強化しています。転職サイト利用の際は、ファルマスタッフのような優良認定を受けているところを利用しましょう。

るるーしゅ

るるーしゅ

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。本記事内容がお役に立ったのであればSNSでの拡散ランキング投票いただけると幸いです。

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
るるーしゅ

るるーしゅ

薬局薬剤師です。
若手の薬剤師教育や学会発表、論文投稿などに興味があります。
m3や雑誌への寄稿や、某大学非常勤講師歴もあります。
ファクトベースで物事を話さない(=感覚でものを言う)人は苦手です。
今後の業界の変化に対応できるように、業界情報や専門的なスキル、そして薬剤師としての働き方などについて情報発信していきます。
初めてのかたへ

FOLLOW

関連記事

2 件のコメント

  1. いつも楽しみに拝見しております。
    私自身の所感ですが、どういったことに対してみればいいのかがわからないというのが正直なところですね。ですので、読み方を勉強しないと・・・といったところですね。

    • >ピソピソさん
      楽しみにしていただいて、誠にありがとうございます。
      確かに目的もなく読むのって難しいかもしれないですね。
      当たり前のように効くと思っている薬がプラセボと比較して
      どれくらい効くんだろう?みたいなのをまずは審査報告書から
      見つけて読んでみるってのがいいかもしれないですね。

るるーしゅ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA