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薬局で使えるFAXテンプレート3選|疑義照会・分譲依頼・患者紹介の書き方

「いまどきFAX?」と思われるかもしれません。でも、薬局で働いていると、意外とFAXを送る場面って残っていますよね。疑義照会、分譲依頼、患者紹介——急ぎの対応が求められるときほど、手書きで慌てて書いて「あ、連絡先書き忘れた」なんてこと、心当たりありませんか。
私自身、ビジネス文書が得意なタイプではありません。だからこそ、テンプレートを用意しておくことで「何を書けばいいんだっけ」と迷う時間を減らしたいと考えました。
この記事では、薬局業務で使用頻度の高いFAXテンプレートを3種類紹介します。疑義照会・分譲依頼・患者紹介、それぞれの場面で「最低限これを書けば伝わる」という項目を整理しました。ダウンロードしてそのまま使えるWordファイルも用意していますので、よければ活用してください。
- 疑義照会FAXの書き方と必須項目
- 分譲依頼FAXの正しい手順
- 患者紹介FAXで押さえるべきポイント
- すぐ使えるWordテンプレートのダウンロード
なぜ薬局でFAXテンプレートを整備しておくべきなのか

急ぎの場面ほど「型」があると助かる
疑義照会や分譲依頼は、患者さんを待たせている状況で発生することが多いです。そのとき、一から文面を考えていると焦りますし、必要な情報が抜け落ちるリスクも上がります。
でも、手書きでもなんとかなってきたし…わざわざテンプレート作るほどでもないかなって。

オカメインコ

ポッポ先生
「なんとかなっている」と「最適」は違いますね。テンプレートがあると、記載漏れの防止だけでなく、後輩への引き継ぎも楽になります。一度作れば使い回せるので、初期投資として考えるといいですよ。
相手が読みやすい=返答が早い
FAXを受け取る側も忙しいです。必要な情報がパッと見てわかる書式になっていれば、確認作業がスムーズになり、結果として返答も早くなります。ここ、意外と見落とされがちなポイントです。
疑義照会FAXの書き方とテンプレート

基本構成:何を・なぜ・どうしてほしいか
疑義照会のFAXで押さえたい項目は以下のとおりです。
- 宛先:病院名・薬剤部(または担当医名)
- 患者情報:氏名・生年月日・性別・診療科・処方箋発行日
- 疑義内容:何が問題か+根拠+提案(代替案があれば)
- 連絡先:薬局名・TEL・FAX・担当薬剤師名
- 処方箋コピー:A4半分に貼付が一般的
私ならまず、疑義内容を「事実→懸念→提案」の順で書くようにしています。たとえば「〇〇の用量が添付文書の上限を超えています。このまま調剤して問題ないかご確認ください。必要であれば〇〇mgへの減量をご検討いただけますでしょうか」という流れです。
提案まで書くのって、おこがましくないですか?

オカメインコ

ポッポ先生
「提案」というより「選択肢の提示」ですね。医師が判断しやすくなるので、むしろ歓迎されることが多いです。もちろん、最終判断は医師に委ねる書き方にしておくのがポイントです。
テンプレートダウンロード
以下のリンクからWordファイルをダウンロードできます。薬局名や連絡先を書き換えてお使いください。
疑義照会でよく使う文例
参考として、よくある疑義パターンの文例を挙げておきます。実際の状況に合わせて調整してください。
- 用量確認:〇〇の用量が通常範囲外(現在〇〇mg、通常〇〇mg)です。用量調整のご検討をお願いします。
- 年齢適応:〇〇は通常〇〇歳以上が対象です。このまま処方して問題ないかご確認ください。
- 重複投与:他院より〇〇が処方されており、〇〇と重複しています。中止または継続のご指示をお願いします。
- 相互作用:〇〇と〇〇の併用により〇〇のリスクが懸念されます。代替薬のご検討は可能でしょうか。
- 残薬調整:残薬があるため、〇〇日分への調整を提案します。ご確認をお願いします。
- 禁忌確認:〇〇は〇〇(病名)に禁忌となっています。処方継続の可否をご確認ください。
- 在庫なし:〇〇の在庫がなく、同効薬の〇〇への変更が可能かご確認をお願いします。
分譲依頼FAXの書き方とテンプレート

電話確認が先、FAXはその記録
分譲依頼の場合、いきなりFAXを送るのではなく、まず電話で在庫確認と分譲可否を確認するのが通常の流れです。FAXは「先ほどお電話した件の正式依頼」という位置づけになります。
いまの状況だと、出荷調整品が多くて分譲のやりとりが増えていますよね。だからこそ、スムーズに依頼できる書式があると双方にとって楽です。
記載項目
- 依頼日
- 依頼先薬局名
- 依頼元薬局の情報(住所・TEL・FAX・薬剤師名)
- 医薬品情報(商品名・規格・数量)
- 初回取引の場合:開設許可証の写しを添付する旨
開設許可証の写しって、毎回必要なんですか?

オカメインコ

ポッポ先生
「薬局間における医療用医薬品の譲受・譲渡に関するガイドライン」に基づく対応ですね。初回取引時に添付するのが基本です。継続取引先であれば省略できることが多いですが、相手薬局の方針次第なので、不安なら確認しておくと安全です。
テンプレートダウンロード
患者紹介FAXの書き方とテンプレート

在庫がないとき、他薬局への橋渡し
最近、取り寄せが難しい薬剤が増えていませんか。どうしても自薬局で対応できない場合、在庫のある他薬局を紹介するケースが出てきます。
このとき、患者さんの了解を得たうえでFAXを送っておくと、患者さんが他薬局に到着したときの待ち時間を短縮できます。逆に言うと、事前連絡なしで患者さんだけ行かせると、先方も準備ができず、患者さんにも負担がかかります。
記載項目
- 送付日
- 紹介先薬局名
- 紹介元薬局の情報
- 処方箋の枚数
- 補足事項があれば記載
電話だけじゃダメなんですか?FAXまで必要?

オカメインコ

ポッポ先生
電話だけでも対応はできますが、処方内容を口頭で伝えると聞き間違いのリスクがあります。FAXで処方箋を送っておけば、先方も事前に在庫確認や調剤準備ができるので、患者さんの待ち時間短縮につながりますね。
テンプレートダウンロード
テンプレート運用のコツと注意点

自薬局用にカスタマイズしておく
ダウンロードしたテンプレートは、あくまで汎用的なものです。自薬局の名称・住所・連絡先をあらかじめ入力した状態で保存しておくと、実際に使うときの手間が減ります。
私なら、パソコンのデスクトップか共有フォルダの「よく使う書式」フォルダにまとめておきます。急いでいるときに「あのファイルどこだっけ」と探す時間がもったいないので。
送信前のチェックポイント
FAX送信前に確認したい項目をリストにしておきます。
- 宛先(薬局名・病院名)は正しいか
- FAX番号に間違いはないか
- 自薬局の連絡先(TEL・FAX)は記載されているか
- 患者情報に誤りはないか
- 処方箋のコピーは鮮明か(文字がつぶれていないか)

ポッポ先生
FAX番号の誤送信は情報漏洩につながります。送信前のダブルチェックは必須ですね。可能であれば、FAX送信後に電話で到着確認するとより安全です。
ビジネス文書が苦手でも大丈夫
正直なところ、私自身もビジネス文書のマナーに自信があるわけではありません。ただ、薬局間や医療機関とのやりとりであれば、「必要な情報が漏れなく伝わること」が最優先です。過度に形式ばった表現にこだわる必要はないと思っています。
もし不安があれば、先輩薬剤師や管理薬剤師に一度見てもらうのも手です。一回確認してもらえば、その後は同じ書式を使い回せますから。
まとめ

薬局業務で使えるFAXテンプレートとして、疑義照会・分譲依頼・患者紹介の3種類を紹介しました。
- テンプレートがあると、急ぎの場面で迷わない
- 記載漏れの防止、後輩への引き継ぎも楽になる
- 自薬局用にカスタマイズして保存しておくと便利
なお、今回紹介したテンプレートはあくまで一例です。医療機関や地域によってローカルルールがある場合は、そちらを優先してください。不明点があれば、各都道府県の薬剤師会や、取引先の医療機関に確認するのが確実です。

ポッポ先生
テンプレートは「作って終わり」ではなく、実際に使いながら改善していくものです。まずは一度使ってみて、必要に応じて修正していきましょう。


