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フルボキサミンで新型コロナの重症化を予防できる?海外の二つの研究を紹介

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今回は新型コロナと抗うつ薬のフルボキサミンの研究について紹介します。

まずは2020年11月にJAMAに投稿されたランダム化比較試験です。

フルボキサミンのRCT

アブストラクトを翻訳します

Importance Coronavirus disease 2019 (COVID-19) may lead to serious illness as a result of an excessive immune response. Fluvoxamine may prevent clinical deterioration by stimulating the σ-1 receptor, which regulates cytokine production.
重要性 コロナウイルス感染症2019(COVID-19)は、過剰な免疫反応の結果、重症化する可能性がある。フルボキサミンは、サイトカイン産生を調節するσ-1受容体を刺激することで、臨床症状の悪化を予防する可能性がある。

Objective To determine whether fluvoxamine, given during mild COVID-19 illness, prevents clinical deterioration and decreases the severity of disease.
目的 軽度の COVID-19 疾患時にフルボキサミンを投与することで,臨床症状の悪化を防ぎ,疾患の重症度を低下させることができるかどうかを調べる。

Design, Setting, and Participants Double-blind, randomized, fully remote (contactless) clinical trial of fluvoxamine vs placebo. Participants were community-living, nonhospitalized adults with confirmed severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 infection, with COVID-19 symptom onset within 7 days and oxygen saturation of 92% or greater. One hundred fifty-two participants were enrolled from the St Louis metropolitan area (Missouri and Illinois) from April 10, 2020, to August 5, 2020. The final date of follow-up was September 19, 2020.
デザイン、設定、および参加者 フルボキサミンとプラセボの二重盲検無作為化完全遠隔(非接触)臨床試験。参加者は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス 2 感染が確認され、COVID-19 の症状が 7 日以内に発症し、酸素飽和度が 92%以上である、地域生活を営む非入院の成人であった。セントルイス都市圏(ミズーリ州とイリノイ州)から、2020年4月10日から2020年8月5日までの期間に152人が登録された。最終的な追跡調査日は2020年9月19日であった。

Interventions Participants were randomly assigned to receive 100 mg of fluvoxamine (n = 80) or placebo (n = 72) 3 times daily for 15 days.
介入 参加者は、フルボキサミン100mg(n=80)またはプラセボ(n=72)を1日3回、15日間投与されるように無作為に割り付けられた。

Main Outcomes and Measures The primary outcome was clinical deterioration within 15 days of randomization defined by meeting both criteria of (1) shortness of breath or hospitalization for shortness of breath or pneumonia and (2) oxygen saturation less than 92% on room air or need for supplemental oxygen to achieve oxygen saturation of 92% or greater.
主要評価項目 主要評価項目は、(1)息切れまたは息切れまたは肺炎による入院、(2)室内空気中の酸素飽和度が92%未満、または酸素飽和度92%以上を達成するための補助酸素の必要性、の両方の基準を満たすことで定義された無作為化後15日以内の臨床症状の悪化であった。

Results Of 152 patients who were randomized (mean [SD] age, 46 [13] years; 109 [72%] women), 115 (76%) completed the trial. Clinical deterioration occurred in 0 of 80 patients in the fluvoxamine group and in 6 of 72 patients in the placebo group (absolute difference, 8.7% [95% CI, 1.8%-16.4%] from survival analysis; log-rank P = .009). The fluvoxamine group had 1 serious adverse event and 11 other adverse events, whereas the placebo group had 6 serious adverse events and 12 other adverse events.
結果 無作為化された152例(平均年齢46[13]歳,女性109[72%])のうち,115例(76%)が試験を終了した。臨床症状の悪化はフルボキサミン群で80人中0人、プラセボ群で72人中6人に認められた(生存期間解析からの絶対差は8.7%[95%CI、1.8%~16.4%];log-rank P = 0.009)。フルボキサミン群では重篤な有害事象が 1 件、その他の有害事象が 11 件であったのに対し、プラセボ群では重篤な有害事象が 6 件、その他の有害事象が 12 件であった。

Conclusions and Relevance In this preliminary study of adult outpatients with symptomatic COVID-19, patients treated with fluvoxamine, compared with placebo, had a lower likelihood of clinical deterioration over 15 days. However, the study is limited by a small sample size and short follow-up duration, and determination of clinical efficacy would require larger randomized trials with more definitive outcome measures.
結論と関連性 症候性COVID-19を有する成人外来患者を対象としたこの予備試験では,フルボキサミン投与群はプラセボ群と比較して15日間の臨床症状悪化の可能性が低かった.しかし、この研究はサンプル数が少ないことと追跡期間が短いことにより制限されており、臨床的有効性の判定には、より明確なアウトカム指標を有する大規模な無作為化試験が必要であると考えられる

図で示すとこんな感じです

Lenze EJ, Mattar C, Zorumski CF, et al. Fluvoxamine vs Placebo and Clinical Deterioration in Outpatients With Symptomatic COVID-19: A Randomized Clinical Trial. JAMA 2020; 324: 2292-300

フルボキサミンを投与した群では重症化した人がいないという結果でした。とはいえ、抗うつ薬が新型コロナの重症化予防はないだろ?と思っていました。(なんだかんだ先入観ってあるんですよ)

つづいて観察研究のデータが出ていました

フルボキサミンの観察研究

We report a real-world experience using fluvoxamine for coronavirus disease 19 (COVID-19) in a prospective cohort in the setting of a mass outbreak. Overall, 65 persons opted to receive fluvoxamine 50mg twice daily and 48 declined. Incidence of hospitalization was 0% (0/65) with fluvoxamine and 12.5% (6/48) with observation alone. At 14 days, residual symptoms persisted in 0% (0/65) with fluvoxamine and 60% (29/48) with observation.

我々は、コロナウイルス疾患19(COVID-19)に対してフルボキサミンを大量発生の状況下でプロスペクティブコホートで使用した実際の経験を報告する。全体では 65 人がフルボキサミン 50mg 1 日 2 回投与を選択し、48 人が拒否した。入院の発生率は、フルボキサミン投与で0%(0/65人)、観察のみで12.5%(6/48人)であった。14日後の残存症状は、フルボキサミン投与群で0%(0/65)、観察群で60%(29/48)であった。

図で示すとこんな感じですね

David Seftel, MD, David R Boulware, MD MPH, Prospective cohort of fluvoxamine for early treatment of COVID-19, Open Forum Infectious Diseases, 2021;, ofab050, https://doi.org/10.1093/ofid/ofab050

ランダム化ではないので、なんらかの交絡因子があっての結果なのかもしれませんが興味深いですよね。

また実際にフルボキサミンが有効なのか判断するのは、現在進行中の下記の結果を待ってからでいいと思います。

こちらの研究は対象者1100人、三重盲検(参加者、調査員、結果評価者)、介入はフルボキサミン(200㎎/日)です。

なんかすごい煽り文句で記載しましたが、若い薬剤師の方々が自分のキャリアについて考えてほしいなと思っています。

それは、薬剤師免許だけあれば食べていけるというのも、今後は難しくなっていくからです。

東京などの大都市では、売り手市場から買い手市場へシフトしていて、今までのように何の実績もない薬剤師が好待遇で働き場所が見つかるということはなくなってきています。

もちろん数年で急に免許だけでは雇ってもらえないという事態になる可能性は低いですが、若手薬剤師の皆さんはあと20~30年は薬剤師として働きますよね?

新卒で入社した職場が、大学時代のインフルエンサー的な立場な人が勧めていたからという理由で決めたという若い薬剤師の方が最近増えたことも知っています。

わたし自身、それが悪いとは思いません(だって判断材料少ないですし、赤信号みんなで渡れば怖くないって思いますもんね)

ただ働いてみて、自分の薬剤師としての働き方をしっかりと考える機会が必要だと思います。

薬剤師としての働き方も十人十色で、色々あると思います。薬剤師としてのやりがいを重視する人お金を稼ぐための手段でしかないと割り切っている人など正解はないと思います。

自分がどの程度の生活水準で生きていきたいのか?(休みや食事、旅行、車、ブランド品など)、言い換えると自分の幸せとは何か?ということをしっかりと考えてください。

これをしっかり考え抜いたうえで、じゃあ今後、必要とされる(市場価値の高い)薬剤師はどうなんだろ?そのために今から出来ることは何だろう?と考えてみてください。

るるーしゅ

るるーしゅ

対人業務をしっかりと出来ている薬剤師は市場価値が高いと思います。(服用薬剤調整支援料の算定実績が内容を伴っている)

今いる職場はダメだから転職!と安易に思う方がいるかもしれませんがよく考えましょう。

環境を理由すると自分に非がないように思ってしまうかもしれませんが、その選択をしたのはあなた自身です。結局、転職先でも同じように環境を理由にして、転職を繰り返す薬剤師になってしまうかもしれません。

今いる職場で、自分をどう高めていけるかを考え抜いたうえで、やっぱり今の職場のままではダメだとなった場合に転職というのが頭に浮かぶことが望ましいです。

若いうちにキャリアビジョンを描いておくと、日々のこなす作業の見え方が変わってきます。こういう若手はよく成長し、周りと差がついてきます。
(私自身、そういう若手をまとめて指導する立場なので身をもって体感しています)

働いてから今まで、自分の働き方について考えたことがないという方は是非とも一度キャリアについて考えてみてください。
(参考:薬剤師のキャリアを考える上で知っておきたい10のコト

あと安易な転職はしないようにと言いましたが、自分の市場価値を調べたりする転職活動はしてもいいです(当たり前ですが…)

自分のキャリアの相談や、転職エージェントと仲良くなっていくことで有利になることがありますので、よければ利用してみてください。(下記にオススメの転職エージェントをのせます)

ただ転職エージェントの方にすべてお任せというのはダメですからね(汗)

オススメの転職支援サイト

その他にも薬剤師の働き方について記事を書いていますので参考にしてみてください

薬剤師の働き方について – KUROYAKU

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アラフォーの薬剤師です。
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