薬剤師なら知っておきたい、添付文書の記載内容改正のポイント

薬剤師に知っておいてほしい情報

2019年4月1日より、添付文書の記載項目が変わります、その前の添付文書の記載内容の変更が1997年だったので実に20年ぶりの変更になりますね。
今回は薬剤師として知っておいてほしい変更ポイントについて解説致します。



添付文書の記載が変わる

メガネ
添付文書、変わるんですね・・・
るるーしゅ
うん、変わる。
記載場所などの変更は下記のイメージでOK

新旧の添付文書の記載場所の変更イメージ


るるーしゅ
原則禁忌と、慎重投与の項目はなくなるんだ

特定の背景を有する患者に関する注意

メガネ
この新設された特定の背景を有する患者に関する注意ってところに色々入っていますね
るるーしゅ
そうだね、慎重投与、高齢者への投与、妊婦、産婦、授乳婦等への投与、小児等への投与がこの中にはいったからね。
そして記載場所が変わっただけではなく、記載内容も変更するからチェックしておこう

「9.1合併症・既往歴等のある患者」

「9.2腎機能障害患者」から「9.8高齢者」までに該当せず、合併症、既往歴、家族歴などからみて他の患者と比較して特に注意が必要な患者は、「9.1.1○○の患者」と小項目をつけて記載する。

「9.2腎機能障害患者」および「9.3肝機能障害患者」

どちらも障害の程度によって記載が変わる場合は、「9.2.1重度の腎機能障害患者 減量すること」といった小項目をつけて記載する。
(小項目がない場合は、障害の程度によらず一律で対応する)
また「安全性は確立していない」、「使用経験がない」などといった記載から、可能な限り具体的なリスクを記載した上で、「臨床試験では除外されている」、「〇〇を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない」などと記載する。

「9.4生殖能を有する者」

患者およびパートナーに避妊や、受精能、受胎能などへの影響について注意が必要な場合に記載。
今までは「重要な基本的注意」または「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」に記載されていたが、今回はこちらに記載する。

「9.5妊婦」

今までの「安全性は確立していない」という記載ではなく、客観的にリスクを判断できる情報とともに「投与しないこと」、「投与しないことが望ましい」又は「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」と記載する。

注意事項 目安
投与しないこと
以下のいずれかに該当し、かつ、妊婦の治療上の有益性を考慮しても、投与すべきでないもの。
・ヒトでの影響が認められるもの
・非臨床試験成績から、ヒトでの影響が懸念されるもの。
投与しないことが望ましい
・非臨床試験成績から、ヒトでの影響が懸念されており、妊婦の治療上の有益性を考慮すると、投与が推奨されないもの。
・既承認医薬品において【投与しないことが望ましい】と記載されているもの。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること
・当該医薬品の薬理作用、非臨床試験成績、臨床試験成績等から妊娠、胎児又は出生児への影響が懸念されるが、【投与しないこと】及び【投与しないことが望ましい】のいずれにも当てはまらないもの。
・非臨床試験成績等がなく、妊娠、胎児又は出生児への影響が不明であるもの。
記載なし
・非臨床試験で妊娠、胎児及び出生児への影響が認められていないものであって、薬理作用からも影響が懸念されないもの。

「9.6授乳婦」

[9.5妊婦」とほぼ同様、ただし従来の多くの薬剤に記載されている「授乳を中止させること」が変更になるため、現場的に一番変わるポイントだと思います。
「授乳を避けさせること」、「授乳しないことが望ましい」又は「治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること」と記載。

注意事項 目安
授乳を避けさせること
・ヒトで哺乳中の児における影響が認められているもの。
・薬理作用等から小児への影響が懸念され、ヒトでの児の血漿中濃度又は推定曝露量から、ヒトで哺乳中の児における影響が想定されるもの。
授乳しないことが望ましい
・非臨床試験又はヒトで乳汁への移行が認められ、かつ薬理作用や曝露量等からヒトで哺乳中の児における影響が懸念されるもの。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること
・非臨床試験で乳汁への移行が認められるが、薬理作用や曝露量等からはヒトで哺乳中の児における影響が不明であるもの。
・非臨床試験等のデータがなく、ヒトで哺乳中の児における影響が不明であるもの。
・薬理作用又は非臨床試験での乳汁移行性等から、ヒトで哺乳中の児における影響が懸念されるが、【授乳を避けさせること】及び【授乳しないことが望ましい】のいずれにも当てはまらないもの。
記載なし ・非臨床試験で乳汁移行が認められていないものであって、薬理作用から哺乳中の児への影響が懸念されないもの。